京王電鉄子会社も数値改ざん 車両部品組み立てで

AI要約

京王電鉄の完全子会社が輪軸の組み立て作業で改ざんを行ったことが発覚。

1786本の輪軸が規定値を超過、もしくは下回っていたが、安全は確保されているとしている。

国土交通省は特別保安監査を実施し、他の鉄道事業者も緊急点検を行う。

 京王電鉄は19日、鉄道車両の車輪と車軸からなる「輪軸」の組み立て作業で、完全子会社の京王重機整備が規定値内に収まるよう数値を改ざんしていたと発表した。

 同社は都営地下鉄の車両を含め、鉄道事業者など37社・団体に輪軸を納入しており、計1786本の輪軸が規定値を超過、もしくは下回っていた。

 京王電鉄で数値が改ざんされたりデータが確認できなかったりした輪軸は、京王線、井の頭線の1491本。同社は京王重機整備から納入後に傷や異常がないことを確認する検査を行っており、「安全は確保されている」としている。今後、対象の輪軸は最長8年かけて順次交換する。

 京王重機整備によると、少なくとも記録が残る2016年以降は数値の改ざんが行われていたという。同社は納入先を明らかにしていない。

 国土交通省はJR貨物のデータ改ざんを受け、各鉄道事業者に緊急点検を行うよう指示。東京メトロなどでもデータ改ざんが確認されている。国交省は京王電鉄と京王重機整備に対し、20日から特別保安監査を実施する。