ルノーがラストワンマイルのための電動バン「エスタフェット コンセプト」を発表

AI要約

ルノー グループが2024年に市販化を目指す電動バン「エスタフェット(ESTAFETTE)コンセプト」の発表

エスタフェットの歴史や特徴、今回のコンセプトのビジョンや設計について

都市物流の課題に対応し、革新的で実用的な次世代のマルチパーパス ビークルとして期待されている

ルノーがラストワンマイルのための電動バン「エスタフェット コンセプト」を発表

2024年9月16日(フランス現地時間)、ルノー グループは電動バン「エスタフェット(ESTAFETTE)コンセプト」を発表した。2年後の市販化を目指している。

「エスタフェット」の車名を知っている人は、かなりのクルマ好きといえるだろう。1959年に発表されたルノーのモノスペース バンで、現在の「トラフィック」のルーツにあたるモデルだ。エンジンやトランスミッションなどをフロントに搭載し、リアのすべてをラゲッジスペースとした、ルノー ブランドでは最初のモデルだ。

今回のエスタフェット コンセプトは、このエスタフェットをインスパイアして、今後のルノー電気自動車に対するビジョンを凝縮したモデルだ。ルノー グループ、ボルボ グループ、および 世界有数の海運会社であるCMA CGM グループによって設立された独立系企業のフレクシスが、エネルギー転換とラストワンマイルの物流における課題にどのように立ち向かうのかを垣間見ることができる。

エスタフェット コンセプトは都市向けにデザインされている。グラン カングーの全長、クリオ(日本名ルーテシア)の俊敏性、そしてトラフィック L1H2の積載量を兼ね備えた、コンパクトながら広々としたフル電動バンだ。その設計はプロドライバーのフィードバックに基づいて設計され、ニーズに合わせて調整された。作業を効率化し、安全性を高める。

エスタフェット コンセプトはコネクテッドカーでもある。アンペア社が開発したフレックスEバン プラットフォームのSDV(ソフトウエア ディファインド ビークル)アーキテクチャーを活用し、そのパフォーマンスとコスト効率の向上に重要な役割を果たす。リアルタイムでのアップデートや予知メンテナンスといった機能も統合され、使用コストを約30%削減する。

Eコマースにより貨物輸送は急激に増加しているにもかかわらず、都市中心部の交通規制は強化されており、配送専門家、商人、小売業者は、自分たちのニーズが間もなく従来のバンを超えてしまうことに気づき始めている。ルノーは、このエスタフェット コンセプトで次世代のマルチパーパス ビークルのビジョンを構築している。ドライバーと商品の安全を確保することと、迅速な積みおろしを維持すること。この2つがビジョンの主な目標なのだ。

オリジナルのエスタフェットをインスパイアして生まれたエスタフェット コンセプトは、オリジナル同様に根本的に革新的かつ実用的だ。配達ドライバーや業者などの使い勝手を考え、コンパクトなサイズながら車内は広く、駐車も楽。2つのスライドドアを備え、比類のない利便性と安全性を備えているなど、どちらもよく似ている。

このエスタフェット コンセプトによって、ルノーは都市物流に革命を起こし、業務をより持続可能で安全に、都市やドライバーに優しく、より快適な物流の実現を目指している。しかも、このクルマは単なるコンセプトカーではなく、2年後の市販化を目指している。商用バンゆえ日本に導入される可能性は低いが、今後の展開には注目しておきたい。