スイスの銀行、経済制裁を最大の地政学リスクと認識=調査

AI要約

スイスの銀行が国際的な制裁を最大の地政学的リスクと認識していることが明らかになった。

調査によると、ロシアとウクライナの戦争や米国の債務危機も銀行の懸念の高いリスクとして挙げられている。

スイスの政策当局者は、独自の制裁政策を検討し、銀行や顧客が安全な避難場所であることを保証する必要があるとの指摘があった。

スイスの銀行、経済制裁を最大の地政学リスクと認識=調査

Oliver Hirt

[チューリヒ 12日 ロイター] - スイスの銀行の間では、ウクライナ問題を巡る対ロシア制裁など他国への国際的な制裁がビジネス上の最大の地政学的リスクだと認識されていることが、スイス銀行協会などが12日発表した調査報告で分かった。

調査は34件のリスクについて銀行の受け止め方を調査。ロシアとウクライナの戦争や米国の債務危機も順位が高かった。

報告書は、スイスの政策当局者は制裁を行う際に、中立国であるスイスが銀行やその顧客にとって安全な避難場所であり続けることができるようなアプローチを生み出す必要があると指摘した。

スイス銀行協会のアウグスト・ベンツ副会長はスイスが制裁の導入を急ぐことに懸念を表明。「多くの制裁が実施されているが、必ずしも期待した効果をもたらしていない。むしろ、場合によっては意図とは逆の結果をもたらすこともある。スイスは独自の制裁政策が必要かどうかを検討する必要がある」と述べた。