車載バッテリー製造需要に対応、ヤマハの新型スカラロボット、業界最速レベルのサイクルタイムを実現

AI要約

ヤマハ発動機は、2024年10月に「YK1200XG」スカラロボットシリーズを発売することを発表。

「YK1200XG」は、車載電池製造工程の需要に応えるために開発された高性能スカラロボットで、可搬質量20~50kgに対応している。

展示会「国際物流総合展2024」では、「YK1200XG」と「RCX341」が出展されている。

車載バッテリー製造需要に対応、ヤマハの新型スカラロボット、業界最速レベルのサイクルタイムを実現

ヤマハ発動機は10日、完全ベルトレス構造のスカラロボット「YK-XG」シリーズに「YK1200XG」を追加し、専用コントローラ「RCX341」とあわせて2024年10月に発売すると発表した。

ヤマハは、二輪車などモビリティの製造・販売だけでなく、自動化生産ラインに用いるリニアコンベア、単軸ロボット、スカラロボット、ビジョンシステム、コントローラなど幅広い製品を展開する「総合小型ロボットシステムサプライヤー」でもある。豊富なラインアップを活かして、複雑・多様・高速化する生産現場での効率化・品質向上を追求し、顧客のニーズに応える。

その中でもスカラロボットの製造販売は1984年に開始して以来、「市場に鍛えられながら、高速・高精度の性能追求と同時に低価格化にも取り組み、普及に努めてたきた」。今回導入する「YK1200XG」は、電動モビリティの台頭により昨今、世界的に増加している車載電池(バッテリー)製造工程の需要に応えるもの。車載電池製造・組立搬送ラインで最も使用頻度の高い可搬質量20~50kgに適した高い動作性能とコストパフォーマンスを両立させている。

「YK1200XG」は、大型物・重量物の組立や搬送に適したスカラロボットで、アーム長1200mmを備え、最大可搬質量50kgで標準サイクルタイム0.92secと業界最速レベルを実現。また、専用コントローラ「RCX341」は、従来の「RCX340」同等のコンパクト設計ながら最大出力電流を増大し、「YK1200XG」の重量物搬送の高速性を安定的に支える。

ヤマハのスカラロボット「YK-XG」シリーズは、完全ベルトレス構造によりロストモーションを大幅に削減し、高精度を長期間維持できることが特徴。また先端回転軸が減速器に直結していることで、R軸許容慣性モーメントが高いため、オフセットされたワークでも高速動作が可能。「YK1200XG」追加により、アーム長120mmから1200mmまで、業界トップクラスの幅広いラインアップとなった。

ヤマハは9月10日に開幕した国内最大級の物流機器・設備の展示会「国際物流総合展2024」に「YK1200XG」と「RCX341」を出展している。