米ブロードコム、売上高見通しさえず株価下落 AIチップは好調

AI要約

半導体大手ブロードコムは第4・四半期の売上高見通しがアナリスト予想をわずかに下回るものの、AI向け半導体受注の急増が注目される。

一方、一般会計原則に基づく純損益は前年比で大幅な赤字となるものの、特定の知的財産権の移転による税金引当金が原因とされている。

カスタムチップの需要増加を受けて、AI関連の通期売上高見通しは引き上げられたが、株価は下落傾向にある。

[5日 ロイター] - 米半導体大手ブロードコムは5日、第4・四半期の売上高が約140億ドルになるとの見通しを示した。LSEGがまとめたアナリスト予想(140億4000万ドル)をわずかに下回った。ブロードバンド事業の不振が背景。

人工知能(AI)向け半導体の受注は急増しているものの、株価は引け後の時間外取引で5%近く下落した。

第3・四半期の売上高は130億7000万ドルで、アナリスト予想の129億7000万ドルを上回った。

ただ、一般会計原則(GAAP)基準の純損益は18億8000万ドルの赤字となった。前年同期は33億ドルの黒字だった。

この純損失には、サプライチェーン再構築の一環として特定の知的財産権を米国にグループ内移転したことによる、現金支出を伴わない一時的な税金引当金45億ドルが含まれている。

カスタムチップに対する旺盛な需要を背景に、AI関連の通期売上高見通しは従来の110億ドルから120億ドルに引き上げた。

ネットワーキングチップとカスタムチップを手がける半導体ソリューションズ部門の第3・四半期売上高は72億7000万ドル。アナリスト予想は73億9000万ドルだった。