ユーロ圏製造業PMI、8月改定45.8 需要急減

AI要約

ユーロ圏の製造業PMIが45.8と未だ50を下回り、需要の減少が顕著。

製造業者は値上げを行い、ECBの対応に影響を与える可能性がある。

新規受注の低下や海外受注の減少が続き、業況は厳しい状況が続いている。

ユーロ圏製造業PMI、8月改定45.8 需要急減

[ロンドン 2日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた8月のユーロ圏のHCOB製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は45.8と、好不況の分かれ目となる50を引き続き下回った。

需要の減少ペースは今年最大で、回復にはしばらく時間がかかる可能性がある。

速報値の45.6からは小幅に上方修正された。

生産指数は7月の45.6から45.8に上昇。速報値の45.7をわずかに上回った。

ハンブルク商業銀行のサイラス・デラルビア氏は「事態は急速に悪化している。製造業は閉塞状況から抜け出せていない。業況は3カ月連続で確実に悪化しており、PMIは26カ月以上、50を下回っている」と指摘。

「国内外を問わず新規受注がさらに鈍化しており、目先の回復期待は打ち砕かれている」と述べた。

新規受注指数は44.1から43.3に低下。昨年12月以来の低水準となった。海外受注の減少ペースも今年最大だった。

製造業者は16カ月ぶりに値上げを実施。フランス、オランダ、ギリシャ、イタリアなどで値上げが行われた。

同氏は「これは欧州中央銀行(ECB)にとって問題になるかもしれない。ECBは工業品の価格低下に頼りながら、サービス価格の根強いインフレに対処して、ディスインフレの軌道を維持してきた」と述べた。