〔欧州株式〕軒並み横ばい=ストックスは3カ月半ぶり最高値(30日)

AI要約

欧州株式市場は週末にほぼ横ばいの動きを見せた。FTSE100はわずかに下落し、一方でストックス欧州600は3カ月ぶりの最高値を更新した。

ユーロ圏消費者物価指数が鈍化し、ECBによる利下げ観測が高まっている。週末の持ち高調整などで株価の上昇が抑えられた。

構成銘柄では、フレスニロやウィットブレッドが下落し、一方ロンドンメトリック・プロパティーなどが上昇した。

 【ロンドン時事】週末30日の欧州株式市場は軒並みほぼ横ばいとなった。英FT100種平均株価指数(FTSE100)は前日終値比3.01ポイント(0.04%)安の8376.63で引けた。週間ベースでは0.59%高。一方、ストックス欧州600種指数は0.09%高(週間は1.34%高)の525.05と、5月15日以来約3カ月半ぶりに史上最高値を更新した。

 ドイツ株式主要40銘柄指数(DAX)は0.03%安(同1.47%高)、フランスCAC40種指数は0.13%安(同0.71%高)だった。

 この日発表された8月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比2.2%上昇と、伸びが前月(2.6%)から鈍化し、2021年7月以来3年1カ月ぶりの低水準となった。市場では、欧州中央銀行(ECB)による9月の利下げ観測が高まり、株価の上昇を支援した。ただ、週末を控えた持ち高調整などの売りも出やすく、終盤にかけて上げ幅を削る展開となった。

 FTSEの構成銘柄では、産金大手フレスニロが2.34%安、ホテル大手ウィットブレッドが1.77%安、資産運用大手インターメディエイト・キャピタル・グループが1.67%安。半面、不動産投資信託会社ロンドンメトリック・プロパティーは2.56%高、賭け屋大手エンテインは2.22%高、商業用不動産のランド・セキュリティーズは2.03%高と買われた。

 DAXでは、通販大手ザランドが2.75%安、航空機大手エアバスが1.15%安、業務用ソフトウエア大手SAPが0.65%安。他方、不動産大手ボノビアは1.86%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーは1.84%高、郵便・物流大手ドイツポストは0.84%高で取引を終えた。