東京23区の物価上昇率4カ月連続で拡大 電気代上昇、コメ高騰で

AI要約

総務省が30日に発表した8月の東京都区部の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた総合指数が前年同月より2.4%上昇し、特に電気・ガス代やコメの値上がりが影響した。

電気代や都市ガス代は前月に続き大幅に上昇し、外国パック旅行費やルームエアコンの値上がりも指数を押し上げた。

コシヒカリやうるち米を含むコメの価格上昇も顕著で、指数は全体的に上昇したが、来月から政府の補助が復活し、値上がりが落ち着く見込み。

東京23区の物価上昇率4カ月連続で拡大 電気代上昇、コメ高騰で

 総務省が30日に発表した8月の東京都区部(23区)の消費者物価指数(速報値)は、値動きの激しい生鮮食品をのぞいた総合指数(2020年=100)が107.9となり、前年同月より2.4%上がった。上昇率は前月より0.2ポイント大きく、4カ月連続で拡大。前月から政府の補助がなくなった電気・ガス代の値上がりに加え、コメの高騰も影響した。

 電気代は24.2%、都市ガス代は16.9%の上昇。ともに前月も2ケタの伸び率だった。データの欠落で2020年同月との比較となった外国パック旅行費も6割近く上昇し、全体を押し上げた。猛暑が販売の追い風になるルームエアコンも2割近く上がった。

 コメの値上がりも目立ち、コシヒカリは23.1%、それ以外のうるち米は28.2%の上昇。うるち米全体では26.3%上がり、2004年3月の26.5%以来の高い伸び率となった。おにぎりも8.3%上がった。

 電気・ガス代は来月請求分から政府の補助が一時的に復活し、値上がりが落ちつく見込み。都区部の指数は全国分に先駆けて公表され、物価の傾向を早くつかむのに利用される。東京都による高校の実質無償化の影響もあって、上昇率は全国より低くなっている。(内藤尚志)