〔東京外為〕ドル、144円台前半=実需筋の買いなどで下げ渋る(28日正午)

AI要約

東京外国為替市場のドルの対円相場は1ドル=144円台前半で下げ渋っており、氷見野日銀副総裁の発言がドル円を支援している。

前日の海外市場ではドルが下落し、米国時間には144円40銭台にまで下落した。

ドル円は一時143円60銭台まで下落した後、買い戻しや実需筋の買いが入り、144円40銭前後に上昇した。

 28日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の買いなどが入り、1ドル=144円台前半で下げ渋っている。氷見野日銀副総裁のあいさつでハト的なフレーズがあったことがドル円の支援要因。正午現在、1ドル=144円43~45銭と前日(午後5時、144円98~99銭)比55銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧米時間を通じて下落基調となった。欧州時間の序盤は145円00~10銭前後で取引された後、米国時間の序盤は144円40銭台に下落。中盤に144円を割り込み、終盤は143円90銭台へと続落した。

 ドル円は早朝、前日の海外時間に売られた流れが続き、一時143円60銭台まで下押す場面があった。大幅に下落した後を受けた買い戻しが入ったほか、実需筋の買いも加わり、仲値前後は144円20銭前後に浮上。いったん緩んだが、氷見野副総裁の講演を受けて144円40銭前後に上値を伸ばした。正午前後はやや伸び悩んだ。

 東京時間は、早朝まで売り地合いだったが、「143円台後半では押し目買いも入った」(FX業者)とされる。また、「実需筋とみられる買いもあったようだ」(大手邦銀)とされ、仲値に向けては戻り歩調となった。

 氷見野副総裁のあいさつでは、「金融資本市場は引き続き不安定な状況」との発言は「ハト派的と捉えられ、ドル円を支援した」(同)という。午後は「氷見野副総裁の会見が注目される」(同)との声が聞かれる。

 ユーロも午前は対円で下げ渋り。対ドルは小動き。正午現在、1ユーロ=161円28~29銭(前日午後5時、161円85~86銭)、対ドルでは1.1166~1166ドル(同1.1163~1164ドル)。