NY外為市場=ドル下落、米指標待ち ポンドは2年超ぶり高値

AI要約

ニューヨーク外為市場ではドルが安値に沈み、英ポンドは高値を更新。来週に向けての経済指標待ちの状況となっている。

連邦準備理事会(FRB)の発言を受け、9月の利下げがほぼ確実視される中、ドル相場は重しとなっている。金利先物市場では利下げ確率が横ばいで推移している。

他の主要通貨に対するドル指数が下落し、米経済の住宅価格や消費者信頼感指数にも変化が見られる中、今週は重要指標の発表が控える。

NY外為市場=ドル下落、米指標待ち ポンドは2年超ぶり高値

[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが前日の上昇から一転、一時1年超ぶりの安値に沈んだ。英ポンドは対米ドルで約2年ぶりの高値を付けた。市場では、今週と来週に発表される一連の主要経済指標待ちとなっている。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホール会議での発言などを受け、9月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げはほぼ確実と見られており、ドル相場の重しとなっている。現在は0.25%ポイントでなく、0.50%ポイント利下げの可能性に議論が集中している。

LSEGによると、金利先物市場では0.50%ポイントの利下げ確率が37%と、23日終盤から横ばいで推移。また年内に計約1.06%ポイントの利下げが行われるとの見方も織り込まれている。

マネーコープの北米ストラクチャード商品部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「ジャクソンホール会議以来、ドルは下落基調にあるものの、むしろ横ばいで推移していると言える」と指摘。「パウエルFRB議長の発言は、結局のところあらゆる点でハト派的と受け止められた」と述べた。

取引終盤、ポンドは0.3%高の1.3226ドル。 一時、2022年3月以来の高値となる1.3246ドルを付けた。

主要通貨に対するドル指数は一時昨年7月以来の安値を付けた後、0.3%安の100.53。月ベースで22年11月以来の最大下落率となる見込み。

米連邦住宅金融庁(FHFA)がこの日発表した6月の米住宅価格指数(季節調整済み)は前月比で0.1%低下。前年同月比は5.1%上昇。上昇率は2023年7月以来、11カ月ぶりの小ささだった。

同じくこの日に発表された8月の米消費者信頼感指数は103.3と、7月の101.9(前回発表の100.3から上方改定)から上昇し、6カ月ぶりの高水準となったが、市場の反応は限定的だった。

今週は29日に米実質国内総生産(GDP)(改定値)、米コア個人消費支出(PCE)価格指数(改定値)など、重要指標の発表が控える。

ユーロは対ドルで0.2%高の1.1181ドル。

ドルは対カナダドルで0.3%安の1.3449カナダドルとなった。

豪ドル/米ドルは0.3%高の0.6791米ドル。

ドルはスイスフランに対しては0.7%安の0.8414フランとなった。

ドル/円 NY終値 143.95/144.00

始値 144.78

高値 144.88

安値 143.93

ユーロ/ドル NY終値 1.1184/1.1185

始値 1.1165

高値 1.1190

安値 1.1151