リビア東部政府、石油生産・輸出全面停止-中銀総裁人事で西部と対立

AI要約

リビア東部政府は、中央銀行の総裁人事を巡る対立からすべての石油生産と輸出を停止すると発表した。

政治的な対立が生産に影響を及ぼしており、国連の仲介にも関わらず10年以上にわたる問題が解決されていない。

リビアはアフリカ最大の原油埋蔵国でありながら、石油施設の封鎖や武力衝突により生産が常に不安定な状況にある。

(ブルームバーグ): リビア東部政府はすべての石油生産と輸出を停止すると発表した。中央銀行の総裁人事を巡る西部政府との対立が、同国経済の屋台骨である石油に波及した。

リビア東部政府、全ての石油生産・輸出を停止へ

東部政府当局は26日、フェイスブックに投稿した声明で全ての油田とターミナル、石油施設に対してフォースマジュール(不可抗力条項)を宣言した。これを受けて北海ブレント原油は一時3%上昇し1バレル当たり81ドルを超えた。リビア最大の積み出しターミナル、エスシデルに原油を供給するワハ・オイルは、段階的に出荷を減らし始める方針を明らかにした。

2020年に国連の仲介でリビアの東西勢力は停戦に応じたものの、政治的な対立は根深く、武力衝突や石油施設の封鎖がたびたび起きている。リビアにはアフリカ大陸最大の原油埋蔵量がありながら、10年余りに及ぶ政治的衝突が生産の障害になっている。

原題:Libyan Rival Government to Stop Oil Output Over Bank Row (2)(抜粋)

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