【株価比較】防衛力強化で受注が急増する「三菱重工」と「川崎重工」、増収が続く両社の業績と株価推移

AI要約

防衛予算増額による受注拡大で、三菱重工と川崎重工の株価が上昇している。

三菱重工の業績は着実な増収増益を続け、2025年には5兆円の売上を予想。

川崎重工も増収が続きつつも潜水艦問題による不安要素もあり、2025年には2兆円の売上を目指す。

【株価比較】防衛力強化で受注が急増する「三菱重工」と「川崎重工」、増収が続く両社の業績と株価推移

防衛力の強化を目的に防衛予算の増額が行われており、受注拡大が見込まれる銘柄の株価が反応しています。

防衛装備品の国内最大手は三菱重工<7011>です。そして川崎重工<7012>は潜水艦に関しては、三菱重工と二枚看板と言うべき存在です。

国際情勢の緊迫化を受け防衛予算の増額が進む中で、業績拡大が見込まれる両社の業績及び株価を見てみましょう。

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戦前は零戦の開発製造を手掛け、現在は発電設備・社会インフラ装置・防衛装備品などを手掛ける三菱重工業の業績推移は以下の通りです(IFRSを採用)。

●【2022年3月期】

 ・売上収益:3兆8602億円

 ・事業利益:1602億円

 ・当期利益:1135億円

●【2023年3月期】

 ・売上収益:4兆2027億円

 ・事業利益:1933億円

 ・当期利益:1304億円

●【2024年3月期】

 ・売上収益:4兆6571億円

 ・事業利益:2825億円

 ・当期利益:2220億円

●【2025年3月期(予想)】

 ・売上収益:4兆9000億円

 ・事業利益:3500億円

 ・当期利益:2300億円

※当期利益=親会社の所有者に帰属する当期利益

足元では着実な増収増益が続いており、売上収益は2023年3月期に4兆円を突破しました。売上が伸びない、とかつて言われた同社ですが、現在は着実な増収を見せており、2024年3月期の売上は5兆円目前に迫る予想です。

神戸に本社を置き、三菱重工に比べ規模は約1/2ながら、戦前は空母や戦闘機の開発製造を行い、現在は航空エンジン・二輪車・鉄道などを手掛ける川崎重工業の業績推移は以下の通りです(IFRSを採用)。

●【2022年3月期】

 ・売上収益:1兆5008億円

 ・事業利益:303億円

 ・当期利益:126億円

●【2023年3月期】

 ・売上収益:1兆7256億円

 ・事業利益:823億円

 ・当期利益:530億円

●【2024年3月期】

 ・売上収益:1兆8492億円

 ・事業利益:462億円

 ・当期利益:253億円

●【2025年3月期(予想)】

 ・売上収益:2兆2250億円

 ・事業利益:1300億円

 ・当期利益:780億円

※当期利益=親会社の所有者に帰属する当期利益

川崎重工も着実な増収が続いています。自衛隊から受注した潜水艦を巡り不祥事が生じており、今後の影響が懸念されますが、同社は三菱重工とともに自衛隊の装備には欠かすことのできない企業です。2025年3月期は売上2兆円を突破の予想となっています。