欧州EV市場、7月はBMWがテスラ抑えて初の首位=調査会社
欧州のバッテリー電気自動車市場において、BMWがTeslaを上回って首位に立った
老舗自動車メーカーがEV市場で成功を収める中、テスラは苦戦
EVの新規登録台数が減少し、消費者の購入意欲に影響を与えている
[22日 ロイター] - 市場調査会社JATOダイナミクスによると、欧州のバッテリー電気自動車(BEV)市場では7月にドイツBMWの販売台数が前年同月比35%増の1万4896台となり、米テスラを約300台上回って初めて首位に立った。テスラは16%減少した。
この統計により、欧州のEV市場でEV専業メーカーの後塵を拝していた老舗自動車メーカーが同市場で成功を収めたことが示された。政府の政策やブランドへのロイヤルティーが老舗メーカーに追い風となった。
世界のEV市場では依然としてテスラが圧倒的に優位に立っているが、EVの補助金やインセンティブを巡る先行き不透明感を背景に、BMWやボルボといった古くからのメーカーが市場基盤を拡大しつつある。
一部の関係者によると、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の極端な人柄も同社に対する印象に影響を及ぼしている。
一方で7月はEVの新規登録台数が前年同月比6%減の13万9300台となり、自動車市場に占めるEVの比率は前年同月の14.6%から13.5%に低下した。
JATOダイナミクスのグローバルアナリスト、フェリペ・ムニョス氏は登録台数の減少について「EVのインセンティブと将来性を巡る不透明感が、EV購入を検討している消費者に障壁として立ちはだかり続けている。こうした要因と、EVの低い残存資産価格が相まって、7月の登録台数減少につながった」と解説した。