〔東京外為〕ドル、147円前後=リスクオンのドル買い優勢(20日正午)

AI要約

20日午前の東京外国為替市場では、実需売りと日経平均株価の上昇によるリスクオンのドル買いが交錯し、徐々にドル買いが強まり、1ドル=147円台に乗せた。

相場は前日に比べて92銭のドル高・円安となり、ドルの動きは緩やかに上昇する展開を見せた。

市場では、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演を控えていたため、午後は方向感を探ることが予想されている。

 20日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需売りと日経平均株価の上げ幅拡大を受けたリスクオンのドル買いが交錯する中、徐々にドル買う動きが強まり、1ドル=147円台に乗せた。正午現在は147円00~02銭と前日(午後5時、146円08~09銭)比92銭のドル高・円安。

 前日の欧州時間は、ショートカバーなどで146円50銭台まで値を上げた後、145円90銭台に軟化するなど伸び悩んだ。米国時間に入ると、序盤は欧米主要株価の堅調や米長期金利の上昇を受け、146円60銭台に浮上。中盤に146円70銭台まで水準を切り上げたが、その後買いは一服、終盤は146円40~60銭台で方向感なく推移した。

 この日の東京早朝は買いが先行し、146円80銭台へ上昇。しかし、午前9時前後には売りが広がり、146円20銭まで下押した。その後、やや買い戻されたが、仲値公示後には国内輸出企業のドル売りが膨らみ、145円80銭台まで下落。ただ、日経平均の上げ幅が一時700円を超えたことを背景に、リスク選好のドル買い・円売りが増加し、じりじりと上値を切り上げる展開に移行。正午に向けては147円台を回復した。

 市場では、「午前にみられたドル売りは、実需のフロー主導の動きではないか」(国内銀行)との指摘があった。こうした中、「ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演などを控え、動きづらい」(運用会社)とみる向きは多く、午後は日経平均や時間外の米長期金利の動向を眺めながら方向感を探ることになりそうだ。

 ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルでは小幅安。正午現在、1ユーロ=162円80~84銭(前日午後5時、161円31~32銭)、対ドルでは1.1076~1076ドル(同1.1042~1043ドル)。