アリババ4~6月期、国内EC事業は大苦戦 AIの普及でクラウド事業は増収増益

AI要約

アリババグループは2024年4~6月期の決算を発表し、国内EC事業の売上高は減少した一方、国際デジタルコマース事業は成長した。

越境ECへの投資増加により調整後EBITAの赤字が拡大したが、クラウド事業では人工知能の普及が増収増益に繋がった。

アリババは様々な事業分野での結果を示し、今後の成長に注目が集まる。

アリババ4~6月期、国内EC事業は大苦戦 AIの普及でクラウド事業は増収増益

中国電子商取引(EC)最大手のアリババグループは8月15日、2024年4~6月期の決算を発表した。売上高は前年同期比4%増の2432億4000万元(約5兆円)、営業利益は15%減の359億8900万元(約7600億円)、調整後EBITA(利払い・税引き・一部償却前利益)は1%減の450億3500万元(約9500億円)、純利益は29%減となった。

天猫(Tモール)や淘宝網(タオバオ)など中国国内のEC事業を束ねる「淘天集団」の売上高と利益の伸びが引き続き振るわなかった。GMV(流通取引総額)は伸びたものの、ユーザー体験改善のためのコストも増加し、国内EC事業の売上高は2%減少した。

国際デジタルコマース事業グループの売上高は前年同期比で32%増加したが、越境ECの「AliExpress(アリエクスプレス)」と「Trendyol」への投資が増加したため、調整後EBITAの赤字が前年同期の4億2000万元(約90億円)から37億600万円(約780億円)に拡大した。

一方、クラウド事業の「アリババクラウド(阿里雲)」は人工知能(AI)の普及が追い風となり、増収増益を達成した。売上高は前年同期比6%増の265億4900万元(約5600億円)、調整後EBITAは155%増となった。

*1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)