長年のエヌビディア支援者、AI特化ファンド設立へ-バブル崩壊否定

AI要約

米半導体メーカー、エヌビディアの初期支援者であるマーベリック・キャピタルが、人工知能(AI)に特化したファンドを立ち上げる。

マーベリックはAIエコシステムをサポートする企業に投資し、7月1日に74億ドルを新ファンドに投入した。

エインズリー氏は投資家に、AIの長期的可能性を重視するよう呼びかけている。

(ブルームバーグ): 米半導体メーカー、エヌビディアの初期からの支援者であるリー・エインズリー氏率いるマーベリック・キャピタルは、同氏が今後10年間に予測する「飽くなき需要」に対応するため、人工知能(AI)に特化したファンドを立ち上げる。

同社30年の歴史の中で初のセクター特化型である「マーベリック・シリコン」ファンドは、AIエコシステムをサポートするコンピューティングインフラに焦点を当てた中・後期段階の未上場企業に投資すると、エインズリー氏は投資家向け書簡で説明している。

74億ドル(約1兆円)を運用するマーベリックは、7月1日に自社資金を新ファンドに投入。年末までに予定されている2回目の募集締め切りを前に、顧客に投資を認める予定だ。

テキサス州ダラスを拠点とするマーベリックの広報担当者はコメントを控えた。

20年前に初めてエヌビディアに投資したエインズリー氏(60)は、AIに対して強気な見方を改めて示し、最近のハイテク株の急落は1999年のドットコムバブル破裂の再来だとの議論を否定した。当時と現在の市場の類似性に関する質問を受ける機会が増えているとし、若いトレーダーにはそのような比較をしないよう助言していることを明らかにした。

「多くの投資家がインターネットバブルについて、人生経験ではなく歴史の本(失礼、つまりポッドキャスト)からしか知らないことは理解しているが、この質問は私を困惑させる。この2つの市場環境の力学はまったく異なる」と論じた。

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エインズリー氏は、多くの投資家がこの技術の長期的な可能性を軽視しており、企業がAIインフラに注ぎ込んでいる資金が将来のリターンを正当化するものではないという懸念は見当違いだと主張。「われわれはAIの黎明(れいめい)期にいるに過ぎない」とし、AIの活用で企業は収益を上げ、資本を節約できるようになると書いている。