博多-釜山間の高速船、浸水隠し JR九州、子会社社長を更迭

AI要約

JR九州の子会社が運航中の高速船で浸水があった際、3カ月以上隠していたことが発覚し、経営トップの指示による隠蔽が行われたことが判明。

運航中の高速船は国交省の抜き打ち監査で浸水隠しの事実が明らかになり、約2万2000人に影響が出るほどの運休を余儀なくされている。

高速船では浸水が確認されたにも関わらず、指示により報告せず記録もなかったが、浸水量などは別の帳簿には記録されていた。

 JR九州は14日記者会見し、子会社のJR九州高速船(福岡市)が博多と韓国・釜山を結ぶ高速船「クイーンビートル」で浸水があったことを隠して3カ月以上、運航を続けていたと明らかにした。

 隠蔽(いんぺい)は経営トップによる指示だったとし、13日付で同社の田中渉社長を更迭し、後任に大羽健司取締役を就かせた。

 JR九州によると、6日に国土交通省が行った抜き打ち監査の際、乗務員からの聴取でトップの指示による浸水隠しが発覚。高速船はお盆休みさなかの13日から運休しており、約2万2000人に影響が出ているという。

 同社によると、高速船では2月12日、船首部分の浸水を確認したが、田中氏の指示で国交省に報告せず、航海日誌にも記載しなかった。一方、浸水量などは別途帳簿を作成し記録していた。