絶滅状態だったオープンスポーツカー…マツダ『ロードスター』初代開発史

AI要約

マツダ『ロードスター』は、35周年を迎えた人気のオープンスポーツカーで、初代の開発史が詳細に記録された書籍が復刊された。

初代ロードスターは、フロントエンジン・リアドライブの2シーター軽量スポーツカーとして世界的なヒットを記録し、マツダを代表する車種となった。

新装版は、2003年版を底本として内容を増補し、35周年を記念したカバー装丁に変更されている。

絶滅状態だったオープンスポーツカー…マツダ『ロードスター』初代開発史

マツダ『ロードスター』は誕生から35周年を迎えた。1980年代、オープンスポーツカーが「絶滅状態」にあった時代に、運転の楽しさを追求して開発されたこの車は、世界的なヒットを記録した。

マツダの初代ロードスターの開発史を詳細に記録した書籍『マツダ/ユーノス ロードスター 日本製ライトウェイトスポーツカーの開発史』が、新装版として復刊された。著者は初代ロードスターの開発責任者である平井敏彦氏他で、発行は三樹書房。

本書では、当時の開発担当者がその様子を多数の図版とともに詳細に解説している。巻頭には、デザイン開発の過程に関する写真資料が収録されており、さらにマツダが実施している「レストア・サービス」の概要や、初代ロードスターの変遷をカラーカタログで紹介している。

当時マツダが展開していたブランドのユーノスから登場した初代ロードスターは、フロントエンジン・リアドライブという伝統的なレイアウトを採用したオープンタイプの2シーター軽量スポーツカーだ。発売以来、日本をはじめ世界の市場で予想を超えるセールスを記録し、マツダを代表する車種の一つとなった。

古典的なスポーツカーを現代の技術で蘇らせ、ロードスターによって縮小傾向にあった世界のスポーツカー・マーケットを再喚起したマツダの技術者たちの功績は高く評価されるべきだろう。本書は、開発担当者の手記を中心に編集され、どのようにしてこの魅力的なスポーツカーが開発され誕生したのか、その経過を検証することを骨子としている。

今回刊行の新装版は、2003年1月に刊行された版を底本としている。2019年に山本修弘氏による「NAロードスター レストア・サービス」の章を追加し、写真や図版を増補して内容の充実を図った。さらにそれをロードスター誕生35周年を記念したカバー装丁に変更した新装版となる。

『マツダ/ユーノス ロードスター』

日本製ライトウェイトスポーツカーの開発史

著者:初代ロードスター開発責任者 平井敏彦他

発行:三樹書房

体裁:B5判・上製・208頁(カラー24頁)

定価:4400円(本体価格4000円+税)

発売:2024年5月30日