【当てはまったら要注意】実は“地面師たち”かもしれない「ハイリスクな不動産取引」の特徴【司法書士が解説】

AI要約

Netflixシリーズ『地面師たち』で描かれた不動産取引詐欺について解説します。

司法書士がハイリスクな不動産取引の要件と回避方法を紹介します。

地面師事件は業界だけでなく一般の方々にも影響する可能性があるので注意が必要です。

【当てはまったら要注意】実は“地面師たち”かもしれない「ハイリスクな不動産取引」の特徴【司法書士が解説】

Netflixシリーズ『地面師たち』(原作・新庄耕氏)で描かれた不動産取引詐欺は、決して他人事ではありません。地面師たちから財産を守る知識として、司法書士・佐伯知哉氏が「ハイリスクな不動産取引」の要件とその回避方法を解説します。

【YouTube】司法書士さえき事務所チャンネル>>  

7月25日から配信スタートとなったNetflixシリーズ『地面師たち』、皆さんはご覧になりましたか? 本シリーズは、実際にあった巨大不動産詐欺事件をモデルに、綾野剛さんや豊川悦司さんらが演じる地面師集団の犯罪を描いたものです。

地面師とは、土地の所有者に成りすましてその土地の売却を持ちかけ、買手となった人から代金をだまし取る詐欺師のこと。あるいは、そのような手法で行われる詐欺行為のことをいいます。

ドラマでは、綾野剛さんや豊川悦司さん以外にも、北村一輝さん、ピエール瀧さん、小池栄子さん、染谷将太さん、リリー・フランキーさん、山本耕史さんなどなど、筆者の好きな俳優が勢ぞろい。筆者は原作小説(新庄耕著『地面師たち』)は未読ですが、キャストを見た時点で名作に違いないと期待が膨らみました。結果としてやはり非常に面白く、週末に全7話を一気見してしまいました。

題材が「地面師」=不動産に関する詐欺の話ですので、筆者ら司法書士や不動産業者など、不動産を扱う業界人の間でもかなり話題になっています。

司法書士は常々、不動産取引の立ち合いを行っています。東京オリンピックのちょっと前、特に都内で不動産価格がぐんぐん上がっていた時期は地面師事件が多く、司法書士の会では年1回は情報が上がってきていました。筆者が事務所を置いている町田市内でも発生していて、知人の事務所が立ち会った取引が実は地面師事件だった…ということも。職業柄このような事情もあり、他人事ではないという気持ちでドラマ『地面師たち』を観ていました。

しかし、業界人ではない世間一般の方々も、現実で地面師に遭遇する恐れがあります。

前置きが長くなりましたが、本稿では、司法書士の立場から「ハイリスクな不動産取引」を紹介します。どのような不動産だとハイリスクなのか、ハイリスクな取引を回避するにはどうすればよいのか。1つずつ見ていきましょう。