「業務の進め方、対応が話題になっております」司法書士はじめ各業界で話題…『地面師たち』人気の理由は?

AI要約

ドラマ『地面師たち』が話題になっており、不動産詐欺集団「地面師」とそれを追う刑事、デベロッパーの三つ巴の争いを描いている。

地面師詐欺の歴史や背景、近年の事件について触れられている。

豊川悦司、綾野剛、山本耕史、リリー・フランキー、池田エライザなど豪華キャストが出演し、物語の緊張感を高めている。

「業務の進め方、対応が話題になっております」司法書士はじめ各業界で話題…『地面師たち』人気の理由は?

「仕事で人に会うたびに地面師は話題に上りますね」と話すのは、不動産業界とも関わりが深い金融機関出身の男性(49)だ。「地面師」とは、Netflixで独占配信中のドラマ『地面師たち』(大根仁脚本・監督)で、東京・渋谷と大阪・道頓堀に屋外広告「STOP!地面師詐欺」が掲出されたのも話題になった。また、別の司法書士の男性(49)も「ドラマ内の司法書士の業務の進め方、対応が話題になっております」と明かし、司法書士の業界でも話題になっているらしい。Netflixシリーズ『地面師たち』人気の理由に迫った。

2019年に刊行された新庄耕さんの小説『地面師たち』(集英社)を『モテキ』や『エルピス‐希望、あるいは災い』などで知られる大根監督がドラマ化。地面師グループと大手デベロッパー、地面師グループを追う刑事の三つ巴の争いを描く。

「地面師」とは、他人の土地の所有者になりすまして売却を持ちかけ、偽造書類を使って多額の代金を騙し取る、不動産詐欺を行う集団を指し、2017年に東京都品川区五反田の土地をめぐる不動産詐欺事件が広く報道されたことをきっかけに知られるようになった。

地面師詐欺は、戦後間もない混沌とした社会情勢や、役所内の混乱期に全国で発生。バブル時代には、土地の価格が高騰し、都市部を中心に多発。だがその後、不動産取引に必要な書類の電子化が進んだことによって、他人のなりすましが困難になり、鎮静化したように見えた。しかし2010年代半ば、東京オリンピック招致決定を機に、土地の価格が上昇。管理の行き届かない土地や、所有者の不在など、表面化しにくい土地を中心に、再び地面師事件が発生するようになった。

ドラマでは、過去の出来事によってすべてを失いながら、ある男との出会いをきっかけに「地面師」の道を歩むことになった「辻本拓海」を綾野剛さんが、拓海をアウトローの世界へと招き入れる謎の大物地面師「ハリソン山中」を豊川悦司さんがダブル主演で演じているほか、北村一輝さん、小池栄子さん、ピエール瀧さん、染谷将太さんがハリソン率いる地面師グループのメンバーとして脇を固める。

一方、上記の地面師グループにだまされる側である大手デベロッパー「石洋ハウス」の幹部を山本耕史さん、ハリソンを追う定年間近の刑事をリリー・フランキーさん、新人刑事を池田エライザさんが演じ、「だます側」と「だまされる側」、そして地面師グループを追う側の“三つ巴の争い”が大きな見どころだ。