主力解禁、サンマ漁が本格化 不漁続き「楽観できず」

AI要約

サンマ漁の主力である棒受け網漁が解禁され、北海道根室市の漁船が出港。しかし水揚げ量の低迷が続き、漁師は不安を抱えている。

全国さんま棒受網漁業協同組合によると、2023年のサンマ水揚げ量は過去最低の22年から36%増加したが、依然として不漁が続いている。

今年は漁場が日本列島寄りと予測され、漁獲が増える可能性もあるが、楽観的な見通しは立てづらい状況。

 サンマ漁の主力である棒受け網漁が10日、解禁された。拠点の一つ北海道根室市の花咲港からは午前8時ごろ、家族らに見送られて大型船15隻ほどが出発。ただ近年の水揚げ量は低迷が続き、出漁した男性(62)は「取るために出ているので頑張りたいが、楽観的にはなれない」とこぼした。

 全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)によると、2023年の全国のサンマ水揚げ量は、過去最低だった22年から36%増の2万4433トン。1980年代以降で最も多かった2008年(34万3225トン)の1割未満と深刻な不漁が続く。一方で今年は平年より漁場が日本列島寄りと予測され、漁獲が増える可能性もあるという。