落札価格は15億円超え!? 伝説のF1ドライバー“M.シューマッハ”の愛用マシン フェラーリ「F2001b」がオークションに登場

　最多優勝71回、7度のワールドチャンピオンに輝いた、伝説のF1ドライバーといわれているのがミハエル・シューマッハ選手です。

　とくにフェラーリに在籍していた2002年は圧倒的な強さを誇り、コンストラクターでは17戦中15勝を誇り、シューマッハ自身も11勝を誇るほどの偉業を達成します。

　これにより、彼のスター性はさらに高まり、モータースポーツ史上最高のドライバーの1人としての地位も確立しました。

　今回のRMサザビーズオークションには、2002年のF1シーズンでシューマッハがハンドルを握っていた「F2001b」が出品されました。

　シューマッハが少なくとも1回の優勝と少なくとも2回の表彰台を獲得し、世界選手権を優勝したフェラーリシャーシ12台のうちの1台とされています。

　また、シューマッハが優勝したフェラーリF1シャーシ約30台のうちの1台で、オーストラリアグランプリで優勝、2002年マレーシアグランプリで3位を獲得した1台です。

　本来、2002年のF1シーズンでは、F2001の後継車であるF2002が採用される予定でしたが、ギアボックスの信頼性など数多くの機械的なトラブルに悩まされます。

　そのため、新モデルの導入を延期するという異例の決定を下し、代わりに前シーズンのF2001モデルを開発しました。

　2002年のF1シーズンで導入された新型F2001bは、これまで培ってきた信頼性だけでなく、圧倒的な速さを誇り、優勝に貢献します。

　パワートレインは、ジル・シモンによる設計の3リッターV型10気筒を搭載し、電気油圧式 7 速ギアボックスを備えたモデルになります。

　これにより、2001年モデルの信頼性の高い部分と2002年モデルの革新技術を組み合わせたものになりました。

　またF2001bでは新しい空力パッケージによりダウンフォースが大幅に増加しただけでなく、ドライブトレインには次世代のTipo051型エンジンから取り入れた、いくつかのアップグレードが採用されました。

　マシンの完成度の高さは2002年GP初戦であるオーストラリアGPで発揮し、2位のウィリアムズのファン・パブロ・モントーヤに18秒差をつけるなどの快挙を達成します。

　このような圧倒的な性能の高さとシューマッハの卓越したドライビングテクニックにより、2002年のワールドチャンピオンに大きく貢献しました。

　マレーシアGPで3位に終わったことで、新しいシャーシに変更となり競技生活を終えましたが、その後は主にタイヤテストに使用され正式な引退となります。

　翌年には、スイスのコレクターが購入し、定期的にサーキットイベントに出場していました。

　今回の個体の特徴はやはり希少性の高さで、シューマッハがレースで優勝したフェラーリは、現存する台数が約30台のみということです。

　さらに希少なフェラーリのF1マシンの大半は長期コレクションとして保管されていることがほとんどになります。

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　過去にもサザビーズではシューマッハが2000年に操縦していたF1マシン「F1-2000」が750万ドル（約11億2500万円）から950万ドル（約14億2500万円）の予想落札額で取引されていました。

　今回のF2001bでは800万ドル（約12億円）から1000万ドル（約15億円）での取引となっています。