〔米株式〕NYダウ上伸に転じる、101ドル高(9日午後1時25分)

AI要約

ニューヨーク株式相場は米長期金利の低下を受けて上昇。ダウは101.73ドル高、ナスダックは79.95ポイント高。

景気減速懸念が緩和し、投資家心理改善。利益確定の売りが先行も、IT関連などに買いが入りダウはプラスに。

市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げをほぼ確実視。来週発表の米PPIやCPIに注目が集まっている。

 【ニューヨーク時事】週末9日午後のニューヨーク株式相場は、米長期金利の低下を受けて買いが優勢となり、上伸に転じている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午後1時25分現在、前日終値比101.73ドル高の3万9548.22ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は79.95ポイント高の1万6739.97。

 最新週の米週間新規失業保険申請件数が2週ぶりに改善し、市場予想ほど減少しなかったことから、前週末の7月の米雇用統計を背景に高まった景気減速懸念が緩和。投資家心理の改善につながり、前日は680ドル超高と大幅上昇して引けた。これを受け、取引序盤は利益確定の売りが先行。ただその後は、米長期金利の低下を背景に、IT関連など長期金利の低下局面で恩恵を受けやすい銘柄に買いが入り、ダウはプラスに転じている。

 ただ、この日は主要経済指標の発表がなく手掛かり材料に乏しい状態。来週発表の7月の米卸売物価指数(PPI)や米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。

 市場が米連邦準備制度理事会(FRB)による9月の利下げをほぼ確実視する中、CMEグループのフェドウオッチによると、現時点で、9月の利下げ幅が50ベーシスポイント(bp)になる確率が25bpの確率を上回っている。リッチモンド連邦準備銀行のバーキン総裁は8日、オンラインの対談イベントで、直近の失業率や個人消費支出(PCE)物価指数でのインフレ率を踏まえ、経済は「正常に見える数字に近づいている」と強調。向こう2、3カ月のインフレ統計を巡り、鈍化基調が維持されることを「楽観している」と述べた。