〔東京外為〕ドル、147円台前半=良好な米労働指標で上昇(9日午後5時)

AI要約

9日の東京外国為替市場では、前日の良好な米労働指標に支援され、ドルは1ドル=147円台前半に上昇した。ただし、終日上昇せず、147円19~21銭で終了。

ドル円は早朝に一時147円70~80銭まで上昇したが、時間外取引で下落。午後は日経平均株価の影響を受け、146円70銭まで軟化したものの、終盤には147円台前半に戻した。

前日の海外市場では、米労働指標の好調な影響からドル円は147円台半ばまで急伸。しかし、147円台前半で伸び悩む展開となった。

 9日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日の良好な米労働指標に支援され、1ドル=147円台前半に上昇した。朝方は147円台後半まで上値を切り上げたが、その後は戻り売りに伸び悩む展開だった。午後5時現在は147円19~21銭と前日(午後5時、145円85~87銭)比1円34銭の大幅ドル高・円安。

 ドル円は早朝、前日の海外時間に買われた流れから一時147円70~80銭台まで値上がりした。その後は、時間外取引での米長期金利低下や実需筋の売りなどに押され、午前11時前後に147円付近に下落。正午は147円台半ばに持ち直したが、午後は日経平均株価が一時マイナス圏に転落したのを受けて売りが強まり、146円70銭前後に軟化した。その後は調整買いが入り、終盤は147円台前半を回復した。

 前日の海外市場では、欧州時間から米国時間の序盤は145円台後半~146円台前半で推移。米国時間は、米週間新規失業保険申請件数が強く、米長期金利が上昇。ドル円は一時147円台半ばまで急伸。終盤は、147円台前半に伸び悩んだ。

 東京時間は、朝方に買いが優勢となったが、「新規の買い材料は浮上したわけでもなく、147円台後半では戻り売りで上値が重くなった」(為替ブローカー)という。その後は「株価などを眺めながら上下し、朝方からの値動きは結果的には方向感を欠いた」(大手邦銀)と指摘される。目先は「なおボラティリティが高いが、このまま落ち着く方向ではないか」(同)との声が聞かれた。

 ユーロは終盤、対円で堅調。対ドルは小動き。午後5時現在、1ユーロ=160円77~80銭(前日午後5時、159円57~59銭)、対ドルでは1.0921~0922ドル(同1.0939~0940ドル)。