神奈川県との「ダブルワーク」を本格開始 NTT東日本、公文書のデジタル化作業を担当

AI要約

NTT東日本から派遣された社員が神奈川県公文書館での実務を開始し、デジタル化の業務を担当している。

公文書の選別作業や保存方法について詳細が記載されており、電子化の進展とデジタルトランスフォーメーションへの取り組みが強調されている。

NTT東と県の連携によって、社員の成長と業務改善が両立する取り組みが行われている。

神奈川県との「ダブルワーク」を本格開始 NTT東日本、公文書のデジタル化作業を担当

NTT東日本から神奈川県に派遣されている社員2人が8日、本格的な実務を開始した。この社員は、同社が研修の一環として導入している副業制度を活用。週1回程度、県公文書館の業務に携わり、膨大な公文書のデジタル化を進める。

NTT東から派遣されたのは、神奈川事業部の小峰颯太さん(25)と木村蓉子さん(26)の2人。7月下旬から研修などを受け、実務に取り組んだ。県公文書館に寄せられた公文書を、長期保管するものや廃棄するものに選別する作業などを体験した。

公文書は種類によって、保管期限が1~30年間となっており、10年以上、長期保管するものや、各部署での保存期間が過ぎた文書が公文書館に送られる。公文書館では、膨大な文書を選別し、保存や廃棄を決める。昨年度、公文書館が扱った書類は約26万件で、段ボール箱で約1万箱に上るという。

県では平成30年度から電子決済を取り入れ、ペーパーレス化を図っている。電子化が進んでも、参考資料など、紙ベースの文書はなくならないとみられ、新たな公文書の管理方法が求められている。また、すでに保管されている紙の公文書をデジタルデータに変換することも課題となっている。

NTT東は実務経験による社員の育成、県は行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務改善につなげたい考え。木村さんは「ビジネスでは会社が提供しているサービスの中からの提案に限られるが、それに縛られずに課題解決に取り組むのはいい経験になる」と話した。