住宅ローン抱える20~30代「金利上昇で消費抑制も」 内閣府白書

AI要約

20~30代の住宅ローンを借りている人は、金利上昇で買い物を減らす可能性があると内閣府が指摘。

金利が上がると家計に影響が出そうで、返済額増加により消費を抑える可能性も示唆。

住宅ローン残高の約3分の2が変動金利型で、急な負担増になる世帯も多いが、預金金利の上昇でプラス効果が期待されている。

住宅ローン抱える20~30代「金利上昇で消費抑制も」 内閣府白書

 住宅ローンを借りている20~30代は、金利が上がると買い物を減らす可能性がある――。内閣府は2日に公表した今年度の年次経済財政報告(経済財政白書)で、そんな分析を示した。毎月の住宅ローン返済額が可処分所得の2割弱を占め、負担感が大きいだけに、返済額が増えると消費を抑えかねないと指摘した。

 日本銀行が利上げを進めていることを背景に、金利が上がると家計にどんな影響が出そうかを調べた。昨年の総務省家計調査をもとに、2人以上の世帯について分析した。

 全体では、「財産所得」の増加が期待できると結論づけた。国内の住宅ローン残高の約3分の2は変動金利型で、金利が上がると返済額は増える。借入先の「激変緩和措置」によって急な負担増にならない世帯も多いが、いずれは影響が出る。それでも預金金利の上昇などによるプラス効果の方が大きいとした。預金などの貯蓄が平均1904万円あり、おもに住宅ローンからなる負債残高の655万円より多いためだ。