〔東京外為〕ドル、149円台後半=手掛かり難の中を強含み(1日午後3時)

AI要約

ドル円相場は、午後は大幅ドル安・円高の展開で推移した。

日銀の追加利上げと米FRBの利下げの可能性を受けて、円を買う動きが広がった。

ユーロは対円で上昇し、対ドルは小動きを見せた。

 1日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、手掛かり材料を欠く中、1ドル=149円台後半で強含みに推移している。午後3時現在は、149円74~75銭と前日(午後5時、150円91~93銭)比1円17銭の大幅ドル安・円高。

 午前は、前日の海外市場の流れを引き継いでドル売り・円買いが広がった上、日経平均株価が1300円を超える下落を演じたこともリスク回避の動きを誘い、ドル円は一時148円50銭台まで水準を切り下げ、約4カ月半ぶりの安値を付ける展開になった。ただ、その後は押し目を拾う動きが優勢となり、正午に向けては149円80銭付近に持ち直した。

 午後序盤は戻り一服となったが、日経平均の下げ幅縮小などを受けて徐々に買いが強まり、午後3時前には150円台に乗せる場面があった。

 日銀は前日の決定会合で追加利上げに踏み切った。さらに、植田総裁の会見での発言が、「次の追加利上げに前向きな姿勢」(大手証券)と受け止められたことで、円を買う動きが広がった。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見では、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月利下げの可能性を示唆。これを受け、日米の金利差が縮小に向かうとの見方が強まり、ドル売り・円買いが加速した。市場からは「ドル安・円高への転換点を迎えた」(大手銀行)との声も聞かれた。

 ユーロは正午に比べ対円で上昇、対ドルで小動き。午後3時現在、1ユーロ=162円12~12銭(前日午後5時、163円26~27銭)、対ドルでは1.0826~0826ドル(同1.0817~0818ドル)。