サービス価格、人件費の影響受けやすい品目でプラス幅拡大=日銀展望リポート

AI要約

日銀の経済・物価情勢の展望全文が公表され、サービス価格の動きや賃金の影響について指摘されている。

賃金と物価の好循環が着実に前進しており、春季労使交渉での賃上げが価格に反映されていく可能性がある。

日銀は今後賃金と物価の連関を注視し、情勢の変化を丁寧に見極めていく必要がある。

サービス価格、人件費の影響受けやすい品目でプラス幅拡大=日銀展望リポート

Takahiko Wada

[東京 1日 ロイター] - 日銀は1日、前日に出した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の全文を公表し、サービス価格の前年比について、全体的に横ばい圏の動きが続く一方、英会話や学習塾の授業料など人件費の影響を受けやすい品目でプラス幅を徐々に拡大していると指摘した。賃金については中小企業へのアンケート調査を踏まえ、大企業の賃上げが「中小企業にも着実に波及している」とした。

日銀は7月30―31日の金融政策決定会合で0.25%への追加利上げを賛成多数で決めた。この日公表した展望リポートの全文で、賃金と物価の好循環が着実に前進していることを改めて示した。

全文は、サービス業全体が「価格設定行動が変化している」と指摘。その上で、今年の春季労使交渉(春闘)での高水準の賃上げがサービス業を中心に販売価格に反映されていくのか、賃上げを見据えた販売価格の設定が広がっていくのか、賃金と物価の連関がさらに強まっていくか、丁寧に見極めていく必要があるとした。