息子が青森を出て「東京の地方公務員」を目指すと言っています。「国家公務員」でなければ、そこまで給与は変わりませんよね? 地元のほうが家賃も安く“貯金”もしやすいと思うのですが…

AI要約

青森県職員と東京都職員の地方公務員の給与を比較した結果、勤続年数が15年以上になると東京都職員の方が年間約70万円以上収入が多いことが分かった。

給与面では勤続1年未満ではほとんど差がないが、15年以上の勤続年数では東京都職員の給与が高くなった。

地方公務員の年収計算には賞与も含まれ、国家公務員の支給基準に基づいて支給されることが一般的である。

息子が青森を出て「東京の地方公務員」を目指すと言っています。「国家公務員」でなければ、そこまで給与は変わりませんよね? 地元のほうが家賃も安く“貯金”もしやすいと思うのですが…

子どもが地方公務員を目指すとなれば、「安定した職に就いてくれる」と安心する気持ちを持つ親も多いかもしれません。ただ、地方から出て都会の地方公務員を目指す場合は、給与面や生活費の差について疑問を抱くこともあるでしょう。本記事では青森と東京で地方公務員として働くことを想定し、給与や家賃を比較します。

公務員の給与は地域や役職、学歴などによって異なります。本記事では一般行政職を想定し、青森県職員と東京都職員を比較しましょう。

総務省の「令和5年 地方公務員給与実態調査」によれば、勤務年数が1年未満の職員の1ヶ月当たりの平均給与は次のとおりです。

【勤続年数1年未満】

青森県職員:18万5011円

東京都職員:18万3460円

青森県職員の方がやや月額給与が高いですが、ほとんど差はないことが分かります。

しかし、勤続2年以上からは東京都職員の給与がやや上回るようになります。勤続15年以上20年未満になると、職員の1ヶ月当たりの平均給与は次のとおり差がつきます。

【勤続年数15年以上20年未満】

青森県職員:29万6458円

東京都職員:33万9882円

東京都職員の方が給与は高く、月額給与の差は約4万円となります。

さらにここからは、賞与を加味した年収で比較してみましょう。地方公務員の賞与は多くの場合、国家公務員の支給基準に基づいて支給されます。

人事院の「令和5年 給与勧告の骨子」によると、国家公務員の2024年度6月期の期末手当・勤勉手当は給与月額の2.25ヶ月分で、年間では4.50ヶ月分となっています。これに基づけば、地方公務員の年収は次のとおりに計算されます。

月額給与×12ヶ月+月額給与×4.5ヶ月

※1000円未満切り捨て、地域手当や役職段階別加算額は含まずに計算

【勤続年数1年未満】

青森県職員:305万2000円

東京都職員:302万7000円

【勤続年数15年以上20年未満】

青森県職員:489万1000円

東京都職員:560万8000円

勤続1年未満であればほとんど差がありませんが、勤続年数が15年以上になると東京都職員の方が、年間約70万円以上収入が多くなることが分かります。