8月の電気・ガス料金、補助再開で値下がり 時限措置に懐疑的な声も

AI要約

大手電力10社と大手都市ガス4社が8月使用分の電気・ガス料金を発表し、政府の補助金により全社が値下げした。

電気料金は平均的な家庭で899~1063円、ガス料金は423~552円下がり、家計への影響が緩和されたが、財政負担が増加している。

支援策はウクライナ侵攻に伴う燃料価格高騰を受け2023年1月から開始され、政府の物価高対策として再開されるも、批判もある。

8月の電気・ガス料金、補助再開で値下がり 時限措置に懐疑的な声も

 大手電力10社と大手都市ガス4社は30日、8月使用分(9月請求分)の電気・ガス料金を発表した。「酷暑乗り切り緊急支援」と称して政府の補助金が再開し、全社が値下がりした。ただ、財政への負担は増しており、支援が長期化することへの懸念も出ている。

 電気料金(国の認可が必要な規制料金)は、平均的な家庭でみると、全社で899~1063円下がる。ガス料金は423~552円下がる。補助額は電気が1キロワット時4円、ガスが1立方メートルあたり17.5円。電気は月1千円ほど、ガスは500円ほど安くなる効果がある。

 電気・ガスの支援策は、ロシアのウクライナ侵攻に伴う燃料価格の高騰を受け、2023年1月使用分から始まった。燃料高が一服したため今年5月分でいったん終えたが、岸田文雄首相が「物価高対策」として再開すると表明した。家計への影響が緩和されるとはいえ、与党内からも「行き当たりばったりの政策だ」と批判が出る。