「開けたら指が届かない」で落胆の声も プリングルズの“内容量と容器のバランス問題”を検証、“中身が見えない筒状ポテチ”の類似商品と比較

AI要約

商品の値段や内容量のバランス問題について、SNSで話題の『プリングルズ』を中心に比較検証を行った。

『プリングルズ』、『キャニスターポテトチップス』、『ポテトチップス』の3商品を容器の高さや内容量、価格などで比較した結果、サイズやコスパに違いがあることがわかった。

商品の内容量と価格、容器のデザインなどから、消費者にとってのコストパフォーマンスを考える上で重要なポイントが浮かび上がった。

「開けたら指が届かない」で落胆の声も プリングルズの“内容量と容器のバランス問題”を検証、“中身が見えない筒状ポテチ”の類似商品と比較

 原材料や輸送費の高騰などを理由に様々な商品で値上げが相次ぐなか、さらには「中身が減った」「サイズが小さくなった」などとシュリンクするケースも多い現代。SNSでよく話題にされるのは、『プリングルズ』(日本ケロッグ合同会社)だ。

 アメリカ発の『プリングルズ』は、日本では1994年に販売スタート。強めの塩加減がクセになる美味しさで人気を博し、すっかり日本でも定着している。値上げ面では今年4月に15~20%増の価格改定(実際はオープン価格)を発表、今年9月にもさらなる価格改定を予定しているが、それよりも話題になるのは“容器と内容量のバランス問題”である。

 商品によっては、過去に何度か内容量の変更も発表されているが、注目を集めているのは、筒状の容器と内容量の乖離だ。中身が見えないことが仇となったか、フタを開けて予想以上にスカスカだったと感じる人もいるようで、SNSでは“嵩が減りすぎて指がポテチに届かない”、“もう容器を小さくしたらいいのでは”といった、ツッコミともとれる落胆の声が漏れる。

 こうなると他の類似商品がどうなのか気になるところ。そこで「開口部からポテチまでの距離はどれほどか」「コスパはどうなのか」を類似商品と比較検証した。

『プリングルズ』と合わせて比較するのはドン・キホーテの『キャニスターポテトチップス』、神戸物産が展開する業務スーパーの『ポテトチップス』の2つ。いずれも『プリングルズ』と同じように成形されたポテトチップスが筒状のパッケージに梱包されているが、容量は『プリングルズ』(ロング缶、以下同)が105gなのに対し、『キャニスターポテトチップス』は150g、『ポテトチップス』は160gと一回り大きい。

▼プリングルズ

『プリングルズ』の値段は198円(税込、以下同)。オープン価格となっているため、今回は都内のドン・キホーテでの購入価格だ(7月17日時点)。定規で計測すると容器の高さは192mm、開口部から一番上のポテトチップスまでの“空間距離”は45mm。

 なおプリングルズの公表内容量は105gのところ、実測では110g(紙皿の重さは事前に引いている)。1枚あたりは約1g、薄さは1mmほどだった。

▼ドン・キホーテ『キャニスターポテトチップス』

 ドン・キホーテ『キャニスターポテトチップス』の価格は178円。容器は高さ233mmで、容量が多い分プリングルズよりも当然サイズは大きい。開口部からポテトチップスまでの距離は60mmだった。

公表されている内容量は150g、実測値は154gで、こちらも内容量は表示よりも多く入っていた。ポテトチップス1枚あたりの重さは約2gでプリングルズの倍。薄さはプリングルズとほとんど変わらず1mm程度だった。

▼業務スーパー『ポテトチップス』

 この3商品では容量が最も多いにも関わらず、価格は168円と最安値。容器の高さは237mm、開口部からポテトチップスまでの距離は51mm。

 内容量の公表値は160g、実測値は159g。なお計量法により、表示されている誤差が2%以内であれば問題はない。薄さは1mmとなり、他と大差はない。重さはドン・キホーテ『キャニスターポテトチップス』と変わらず2gだった。