観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 後編 初代NSXから東欧マイナー車まで

AI要約

NSXは未だに洗練されたスーパーカーとして注目されている。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにはビッグネームが集結し、ヴァルキリーや特別な車両が登場した。

フェスティバルで見られた豪華なクルマ達は驚きと魅力に満ちていた。

観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 後編 初代NSXから東欧マイナー車まで

(この記事は「観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 前編 ポルシェからプジョーまで」の後編です)

35年近く経った今でも、NSXはエキゾチックなスーパーカーに囲まれても目を引く存在だ。

見た目だけでなく、走りも魅力的である。シャシーのチューニングはあのアイルトン・セナによって仕上げられ、3.0L V6 VTECエンジンは280馬力を発生し、最高速度270km/hに達する。

レッドブルF1の伝説的エンジニア、エイドリアン・ニューウェイ氏はどうやってグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにやってきたのか? それはもちろん、彼自身のヴァルキリーで。単に所有しているというだけでなく、設計にも携わっている。

ニューウェイ氏の他に、開発には多くのビッグネームが関わった。コスワースは6.5L 自然吸気V12を1万1100rpmまで回転させ、1000馬力を発生するように調整し、ミシュランは特別なタイヤを開発し、リカルドはトランスミッションを作り、リマックはハイブリッドシステム用の部品を供給した。

エンジニアリングの偉業であるが、完成が大幅に遅れ、レッドブルが身を引いたのは残念だ。

フェスティバル・オブ・スピード(スピードの祭典)というよりは、フェスティバル・オブ・ザ・アンエクスペクショナル(平凡の祭典)だが、驚くほどきれいな不人気車もたいへん魅力的だ。この第3世代フロンテラ・スポーツもまさにその1台である。

マニュアルのガソリン車で、インテリアも素晴らしく「ザ・90年代」だが、どうやら筆者は、他車を差し置いてこのクルマの取材に時間を費やすことは許されないようだ。

99台のクーペ、99台のコンバーチブル、99台のシューティングブレーク、28台のスピードスターが作られたヴァンキッシュ・ザガートは希少な存在だ。グッドウッドには2台が来場したが、筆者が一番欲しいのはこの写真のようなシューティングブレークだ。

レザー張りの豪華な内装に包まれながら、最高出力600ps近い自然吸気V12で地平線(あるいはガソリンスタンド)に向かって疾走する……。欧州大陸を横断するのにこれ以上の選択肢はない。