ポルシェ、カイエンはフル電動モデルになるが今後もハイブリッドと内燃エンジンモデルの開発継続を表明

AI要約

ポルシェAGは第4世代の「カイエン」をフル電動モデルとして開発中であり、厳しいテストプログラムを実施している。

現行カイエンは大規模なアップグレードを行い、将来的にはさらなる技術投資が予定されている。

ポルシェAGは2030年までに80%以上の新車をフル電動化することを目指しており、カイエンを含む多様なハイブリッドモデルも展開する予定。

ポルシェ、カイエンはフル電動モデルになるが今後もハイブリッドと内燃エンジンモデルの開発継続を表明

 ポルシェAGは7月25日(現地時間)、すでにプロトタイプの開発と厳しいテストプログラムが進行している第4世代の「カイエン」はフル電動モデルとなるが、今後も継続してパワフルなハイブリッドモデルと内燃エンジンモデルの開発も進めていくと表明した。

 カイエンは20年以上にわたり、ポルシェらしい走行性能、日常の走行での優れた快適性、オフロードにおける優れた走破性など、幅広い能力で高い評価を受けてきたモデル。

 第4世代のフル電動カイエンは、開発目標として、ポルシェの特徴である走行特性に加え、大容量で安定した充電、高効率、そして高いレベルの快適性と日常的な使いやすさを掲げ、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)をベースに包括的に開発が進められている。

 また、ヴァイザッハにある開発センターのテストコースにて最初のテスト走行を終え、現在はカモフラージュしたプロトタイプが工場を出発していて、発売までに気候や地形のきわめて厳しい条件のもと、世界中で数百万kmのテスト走行を完了する予定という。

 また、昨年ポルシェ史上最大規模のアップグレードを実施した現行カイエンは、今後も多額の技術投資によってさらに開発が進められる予定で、開発はパワートレーン、特にポルシェが開発し、ツッフェンハウゼンのエンジン工場で製造しているV型8気筒エンジンの効率向上を中心に行なわれ、ツインターボエンジンは将来の法規制にも対応できるよう広範な技術的対策が施されるとしている。

 ポルシェAGのCEOのオリバー・ブルーメ氏は、「カイエンは常に、このセグメントのスポーツカーを定義づけてきました。2025年ごろには、第4世代のエレクトリックSUVがこのセグメントのスタンダードになるでしょう。同時に2030年代には、パワフルで効率的な内燃エンジンモデルおよびハイブリッドモデルを多数ラインナップする予定です。私たちの製品戦略では、顧客の需要や世界の各地域におけるエレクトロモビリティの普及に応じて、2030年には新車の80%以上をフル電動化することが可能となるでしょう」とコメントを寄せている。

 また、ポルシェAG 研究開発担当役員のミヒャエル・シュタイナー氏は、「PPEアーキテクチャの柔軟性により、高電圧システム、パワートレーン、シャシーの各分野における最新技術を統合できます。私たちは、電動化の可能性を活用し、カイエンをさまざまな面、例えば走行性能の面で、まったく新たなレベルに引き上げます」と述べている。

 さらに、カイエン生産ライン担当副社長のミヒャエル・シェッツレ氏は、「実走行テストが始まりました。これは開発プロセスにおける最も重要なマイルストーンの1つです。このようにして、私たちの高い品質基準に従って、ハードウェア、ソフトウェア、そして車両のすべての機能の耐久性と信頼性を確保するのです」と語っている。