経営課題「人手不足」に対応…今治造船、2026年3月期採用1.5倍120人

AI要約

今治造船(愛媛県今治市)の檜垣幸人社長は2026年3月期入社の採用人数を前期比約5割増の120人程度とする方針を示した。人手不足に対処するために初任給や賃上げの実施、賞与支給制度の改善を行うことが挙げられている。

同社はDXを推進するために新たな組織を設立し、業務の効率化と負担軽減を図る。また、広報活動にも力を入れて人材確保に努めることが明らかにされている。

好調な新造船需要を背景に、造船業界全体が好調であり、需要が供給を上回る状況が続いているとの見方が示されている。

今治造船(愛媛県今治市)の檜垣幸人社長は23日、都内で会見し、2026年3月期入社の採用人数を前期比約5割増の120人程度とする方針を示した。経営課題の人手不足に対して「初任給を含めた賃上げの実施、業績連動による賞与支給制度の採用」(檜垣社長)などで増員を進める。

同社は1月に経営企画本部に設計システム開発グループとデジタル変革(DX)推進室、人事総務本部に広報室を新設。業務の負荷低減と効率化をテーマにDXを進めて、人手不足に対応する。広報室では認知度向上などに取り組んで人材確保につなげる。

好調な新造船需要などを背景に造船業界全体が「長いトンネルから抜け出してきたのではないか」(同)とし、需要が供給を上回る状況が継続するとみている。

24年3月期連結決算を公表し、受注実績は前期比2隻減の92隻。売上高は同17・7%増の4431億円だった。各利益は非公表だが増益だった。