東上線「武蔵野線との乗換駅」朝霞台、開業50年の実力 池袋、北千住、和光市に次ぐ東武全駅中4位の乗降に成長

AI要約

東武東上線は池袋をターミナルとし、埼玉県内を結ぶ75kmの路線。沿線はベッドタウン化が進んでおり、通勤通学路線として利用されている。

複々線として知られる和光市と志木の間に位置する朝霞台駅は、JR武蔵野線との乗換駅として重要な役割を果たしている。

朝霞駅は1914年に開業し、村名の変更とともに朝霞町となり、その後都市部へのアクセス拠点となっている。

東上線「武蔵野線との乗換駅」朝霞台、開業50年の実力 池袋、北千住、和光市に次ぐ東武全駅中4位の乗降に成長

 東京都心の池袋をターミナルとする東武東上線は、埼玉県の川越や小川町を経て、秩父鉄道・JR八高線が乗り入れる寄居までを結ぶ75kmの路線だ。

 とくに10両編成の列車が往来する池袋―小川町間は沿線のベッドタウン化が進んでいて、私立の大学なども多く点在。浅草から「スペーシア X」といった観光特急なども走る伊勢崎線・日光線の「本線系統」と比べると、通勤通学路線の印象が強い。

 埼玉県に入って1つ目、東京メトロ有楽町線・副都心線との接続駅である和光市と志木の間は、同じ方向に2本の列車を走らせられる複々線となっている。その複々線区間にある朝霞台駅は、X字に立体交差するJR武蔵野線との乗換駅として朝夕のラッシュ時だけでなく、日中も多くの利用者でにぎわっている。

■JR武蔵野線との乗換拠点

 朝霞台駅は1974年8月6日に開業した。同年7月23日には伊勢崎線に、同じく武蔵野線との乗換駅である新越谷駅が誕生している。両駅とも2024年は50周年の節目にあたる。

【写真】1974年の開業当時の東武東上線朝霞台駅の様子。それから50年で駅と周辺の風景はどれだけ変わった? (60枚)

 朝霞台駅は、最初の区間の開業から110年を迎えた東上線の歴史の中では若手の位置づけらしく、東武鉄道のホームページにあるプロフィールに「昭和49年に開設された新しい駅」と紹介されている。駅名は「朝霞市にあり、東側に武蔵野台地があるという地形的要素から命名」されたという。

 朝霞市役所や陸上自衛隊朝霞駐屯地などの玄関口は1駅池袋寄りの朝霞駅で、こちらは1914年5月1日、東上線開通と同時に開業した。当時は駅名と村名は「膝折」と名乗っていたが、1932年の町制移行の際、東京の駒沢から移転してきた「東京ゴルフ俱楽部」の名誉会長、朝香宮にちなんで「朝霞町」が発足、駅名も変更された。

 1974年8月10日付の東武鉄道の社内報によると、開業当時の朝霞台駅の概要は、総工費が概算で5億円、乗降人員は推定で9700人。開業初日について「五時の一番電車前に乗車券NO1をめざしてかけつけたマニヤは十一人。中には一人で七十枚も購入した人もいたという」と伝える。