「元109店員で週刊誌記者」が実践する距離の詰め方~聞いてないのに相手が話し出す“ずるい”テクニック~

AI要約

山田千穂さんは渋谷の109店員と記者としての経験を持ち、効果的な聞き方を学んだ。会話の糸口を3つ用意することが大切で、相手との共通項を事前に調査することで会話が盛り上がりやすくなる。

事前に相手の情報を収集するためにネット検索を活用し、相手の勤め先や共通項を探す。また、お互いの興味や好みについて話題を用意することも有効。

共通項があると会話がはずみ、打ち解けやすくなる。山田さんは取材で手土産を持参するなど、相手に喜んでもらえるような工夫もしている。

「元109店員で週刊誌記者」が実践する距離の詰め方~聞いてないのに相手が話し出す“ずるい”テクニック~

渋谷のど真ん中で売り上げを競う109店員と、張り込みや突撃取材で特ダネを狙う記者。その両方の経験を持つ山田千穂さんは、仕事を通じて「効果的な聞き方」を学んだそうです。

山田さんの新著『ずるい聞き方 距離を一気に縮める109のコツ』から抜粋し、3回にわたって「聞き方のコツ」を紹介します。

■会話の糸口を3つ用意する

 親しい人でも本音というのはなかなか聞き出せないものです。ましてや初対面の人ならなおさら、当たり障りのない雑談で終わってしまうことが多いですよね。

 それでも、建前ではない本当のところを聞きたい人に会うときは、会話の糸口となる話題を最低3つは用意します。

 わかりやすいのは、事前に調べてチェックした相手と自分の共通項です。

 調べるには、ネット検索が必須。たとえば、

・相手の勤め先がわかる場合、会社のウェブサイトにスタッフ紹介があれば見ておく。

・勤め先の会社の商品やサービスなどを確認し、自分が普段使っていたり、なじみがあるものがないかを探す。なければ、事前に使ってみて、感想や良いところをメモしておく。

・会社の場所や店舗の場所などが、例えば自分が通っていた学校や実家と近い、昔住んでいた地域、何かでよく訪ねる場所かなど、自分と共通項がないか確認しておく。

・お名前がわかればSNSを検索する。

・共通の知人がいれば、詮索になりすぎない程度に聞いておく。

 以上のような視点で、前情報を得ておきます。

 ただ、これが難しいときは、お会いしたときに相手が身に着けているもので好みのものがあれば「その色私も好みです。素敵ですね。今日も着てこようか悩んだので、色かぶりするところでした」と伝え、「好き」なことを共通項にする方法もあります。

 ほかにも、

・出身地や、住んでいるところの地元話。

・美容やコスメが好きだったら、流行の美容やコスメの話。

・お互い転職したばかりだったら、転職の話。

・好きな映画や最近読んだ本の話。

・スイーツ好きの方には、評判の高いスイーツのお土産を持参。

 こうした共通項が最低3つあると話が盛り上がり、短時間で打ち解けやすくなります。以前、地方の占い店に潜入取材で行ったときに、東京で人気のあるスイーツを手土産に持参したことがあります。占い師の女性に「これ美味しいわよね、大好き」と大変喜んでもらい、スイーツ話でひとしきり盛り上がりました。