大規模システム障害、原因は品質管理の不具合=クラウドストライク

AI要約

米サイバーセキュリティー企業クラウドストライクが、大規模なシステム障害の原因を明らかにした。

不具合の原因は同社の品質管理ツールにあったが、再発防止のため新たな検査を導入することを発表した。

システム障害による損害総額は不明だが、米フォーチュン500社は54億ドルの損失を被る見通し。

大規模システム障害、原因は品質管理の不具合=クラウドストライク

James Pearson

[ロンドン 24日 ロイター] - 米サイバーセキュリティー企業クラウドストライクは24日、先週に世界各地で起きた大規模なシステム障害について、同社の品質管理ツールの不具合が原因だったと明らかにした。

システムを悪質なソフトウエアやハッカーから守る同社のプラットフォーム「ファルコン」に、マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズで作動するコンピューターを強制的に停止させる不具合が含まれていたため、大規模なシステム障害が発生したという。

クラウドストライクの声明によると、内部の品質管理ツール「コンテント・バリデーター」にバグがあったため、ソフトウエアに脅威の見つけ方や対応方法を指示する命令集「テンプレート・インスタンス」2個のうち1個に問題があるデータが含まれていたにもかかわらず、検査で合格した。

クラウドストライクは、再発防止のため品質管理ツールに「新たな検査」を加えたと説明した。

システム障害による損害総額は依然として明らかではない。マイクロソフトは20日、ウィンドウズを搭載した約850万台の機器が影響を受けたと発表した。米下院国土安全保障委員会はクラウドストライクのジョージ・カーツ最高経営責任者(CEO)に書簡を送り議会で証言するよう要請した。

保険会社パラメトリクスによると、マイクロソフトを除く米フォーチュン500社はシステム障害の結果、54億ドルの損失を被る見通しだ。