独ポルシェ、アルミ合金不足で通期業績見通しを下方修正

AI要約

ポルシェはアルミニウム合金の供給不足により2024年の業績見通しを下方修正

欧州のアルミ合金供給元が洪水に見舞われ、車両生産に影響が出ている可能性

ポルシェは他の問題にも直面しており、特にアルミ合金不足が課題となっている

独ポルシェ、アルミ合金不足で通期業績見通しを下方修正

Victoria Waldersee

[23日 ロイター] - ドイツの高級スポーツカーメーカー、ポルシェは23日、想定外のアルミニウム合金の供給不足を理由に、2024年の業績見通しを下方修正した。

欧州のアルミ合金の供給元が洪水に見舞われ、すべてのモデルの生産に影響が出ており、複数の車両シリーズの生産停止につながる可能性がある。具体的な供給元は明らかにしていない。

米アルミ圧延製品大手ノベリスは6月下旬、工場の操業停止を余儀なくされた不可抗力の事態を自動車業界の顧客に通知したと明らかにしている。ノベリスはポルシェが共同出資する合弁会社にアルミを供給している。

アルミ合金不足はドイツの高級車メーカー、BMWとメルセデス・ベンツにも影響したが、両社とも代わりのサプライヤーを見つけることができたという。

これとは別にポルシェは同日、決算報告書で、6月下旬の洪水発生後、稼働を停止していたスイス南部バレー州にある拠点での生産開始時期は不明と明らかにした。

アルミ製の車体部品はポルシェが生産するすべての車両シリーズに使用されており、当該サプライヤーへの依存でポルシェは特別なリスクにさらされている。

同社はこの数カ月、アルミ合金不足問題のほか、ソフトウエアやサプライチェーン(供給網)の問題、製品の遅れ、中国の販売不振など、さまざまな問題に直面している。