仕事ができない上司たち…「気合と根性」を連呼する「ヤバい実態」

AI要約

『職場を腐らせる人たち』は、職場での人間関係に悩む多くの人にとって示唆に富む内容を提供している。

この本では、精神科医の著者が7000人以上の診察を通じて、職場を腐らせる人々の行動やその影響について具体例を交えて解説している。

著者の述べるように、職場を腐らせる人々は自身の行動が周囲に与える影響について自覚しておらず、そのため問題を抱える他者が増えていく。

仕事ができない上司たち…「気合と根性」を連呼する「ヤバい実態」

根性論を押しつける、相手を見下す、責任をなすりつける、足を引っ張る、人によって態度を変える、自己保身しか頭にない……どの職場にも必ずいるかれらはいったい何を考えているのか。発売たちまち6刷が決まった話題書『職場を腐らせる人たち』では、ベストセラー著者が豊富な臨床例から明かす。

〈私は精神科医なので、自信をなくして不安になったり、イライラして眠れなくなったりした方を診察する機会が多い。その背後には、たいてい人間関係をめぐる悩みが潜んでいる。

これまで7000人以上を診察してきたが、最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみだ。

具体例を挙げると、根性論を持ち込んだり、過大なノルマを押しつけたりする上司、あるいは何にでもケチをつける人や他人のせいにする人、不和の種をまく人や陰で足を引っ張る人などである。

こういう人はどこにでもいる。そのせいで周囲に重苦しい雰囲気と沈滞ムードが漂い、不和やもめごとが絶えなくなる。結果的に、みな疲弊していき、心身に不調をきたす方も増える。

なかには、仕事を続けることが困難になるほど深刻な状態に追い込まれる方もいて、まず内科や婦人科などの身体疾患を対象にしている診療科を受診する。ところが、検査の結果とくに異常が見つからない場合が多く、「ストレスではないか」と言われて、われわれ精神科医に紹介される。じっくり話を聞くと、職場を腐らせる人の言動に悩まされていることが少なくない。〉(『職場を腐らせる人たち』より)

根性論を持ち込む上司や過大なノルマを部下に押しつける上司、言われたことしかしない若手社員、完璧主義で細かすぎる人、あれこれケチをつける人、八つ当たり屋……上司でも部下でも、このような人物がまわりにいることがよくある。

かれらは、まわりに悪い影響を与えることに加えて、その影響を自覚していないこともやっかいだ。

〈当の本人は自分自身の言動が周囲に及ぼす影響について自覚していない場合がほとんどで、面談の際も「悩んでいることはありません」「何も問題はありません」といった答えが返ってくることが多い。これでは、みな頭を抱えるはずだと妙に納得する。〉(『職場を腐らせる人たち』より)