レギュラーガソリンの価格が1Lあたり「5円」も違う2つのガソリンスタンド。“安いけど遠い”ガソリンスタンドを使うべき?
車の所有者がガソリンスタンドを選ぶ際に注意すべきポイントとして、1ヶ月間で5円の価格差がどれほどの金額差になるかを計算して紹介。
ガソリン代が1ヶ月間でどれほどの金額差になるかを36Lのガソリンを入れる場合を例に示し、お得さを重視する際の注意点を解説。
安いガソリンスタンドを利用する際、行くまでのガソリン代も考慮することで実際に節約できる金額を見極める。
車を保有していると、月に数回ガソリンを入れる機会があります。近年はさまざまなものの価格が上がる中でガソリン代も高騰しているため、できるだけ価格を抑えたいと考えて安いガソリンスタンドを探す方もいるでしょう。
しかし、ガソリンスタンドの選び方によっては、「安い」と思って利用していたのに、かえってお金がかかってしまう場合もあります。
今回はガソリンスタンドについて、5円の金額の違いが1ヶ月間でどれぐらいの差を生み出すのか、また注意したいポイントを解説します。
さて、今回のテーマである「ガソリン代が1Lあたり5円違うと1ヶ月間でどれぐらいの金額差になるのか」を計算していきましょう。
総務省統計局の「家計調査 家計収支編 2023年」によると、二人以上世帯における1ヶ月あたりのガソリン給油量の平均は35.9885Lです。今回は1ヶ月に給油するレギュラーガソリンの量を36L、ガソリン代を1Lあたり170円・175円と仮定して計算します。
■1ヶ月に36Lのガソリンを入れる場合のガソリン代はどう変わる?
1ヶ月にガソリンを36L入れる場合、それぞれの金額にかかるガソリン代は下記のとおりです。
170×36=6120円
175×36=6300円
今回の条件では、1Lあたり5円の違いは1ヶ月間で180円の差になると分かります。
走る距離が長くなれば給油する量も増え当然差は広がりますが、平均的な給油量であれば、大きな金額にはならないといえるでしょう。
少しでも安いガソリンスタンドを利用したいと考えたとしても、そのガソリンスタンドが遠い場所にある場合には注意が必要です。というのも、お得さを重視しているにもかかわらず、ガソリンスタンドに行くためにガソリンを消費してしまうからです。
具体的な例で考えてみましょう。
前章と同様の条件でレギュラーガソリンがそれぞれ1Lあたり170円と175円のガソリンスタンドがあると仮定して安い方が遠いガソリンスタンド、一度に給油する量は20Lとします。所有している車の燃費が20km/Lの場合、安い方のガソリンスタンドで給油した際の1kmあたりのガソリン代は8.5円です。
20L給油した場合に節約できる金額は100円であるため、1Lあたり5円安いガソリンスタンドで給油をするために往復12kmほど走行してしまうと、ガソリン代の安さといったうまみがなくなります。
つまり、ガソリンスタンドを選択する際は「行くまでのガソリン代も適切か」といった点を加味して選択すると、お得にガソリンを入れられるのです。