面接時に「君は秘書なんか向いているかもね」…履歴書は一切見ず人間の本質を見抜く"超一流の観察力の正体"

AI要約

観察力のある人は本質を見抜くために対話に注力し、即断即決の行動にスピード感を持つ。

天才は「失敗しそうだから今回は撤退しよう」と決断し、機会損失を恐れる。

例えば、ジャスティン・ビーバーが購入したことをきっかけに、ポップアップストアを開くチャンスを逃さず実現させた。

観察力のある人は何を意識しているか。わかさ生活 執行役員専務の松浪宏二さんは「天才は履歴書に書かれている内容は無視して、対話によって、その人の本質を見抜こうとする。例えば会話の中で何度も使っている言葉や、目の動きなどをじっくりと観察している姿をよく見て、驚くほど適材適所でチャレンジの機会を与える。振り返ると、私は面接時に『秘書なんか向いているかもね』と言われたが、これも私の何らかのクセを見抜いたのだろう」という――。

 ※本稿は、松浪宏二『超一流の凡人力』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■なぜ「スピードが命」で行動できるのか

 思い立ったら、即行動。

 何度も会議を重ねて走り出しが遅れるくらいなら、完成形でなくともまずは迅速な第一歩を踏み出すことをモットーにする。これも天才ならではです。

 とにかく「できることから始めたらいいじゃないか」と考えている。だから、時間のロスがありません。

 「計画的に進めないと失敗したときにどうするのか」という声が聞こえてきそうですが、即断即決の天才は「失敗しそうだから今回は撤退しよう」と決めるのも、非常にスピーディーです。

 そのため、重症になる前にリカバリーができるので大きな事故につながることはゼロに近い。

 もし何らかのアクシデントが起きたときに「撤退するか、このまま進めるか」を会議で決めていたら、その間に事態はさらに悪い方向に行ってしまうかもしれないでしょうから、天才のスピード感が、いかに重要かがわかります。

 なぜそこまでスピードを意識するのかと言えば、「機会損失」を何より恐れているからです。「何かをしたい」と思ったその瞬間に動かなければ、チャンスを逃すということを、肌で知っているからです。

 2023年9月、世界的に有名な歌手ジャスティン・ビーバーが、弊社の公式キャラクターのぬいぐるみを購入してくださったことをきっかけに、「わかさ生活」は大きな注目を集めました。

 特に、ありがたくもそれまで購買層ではなかった若い世代にも存在を知っていただけるようになりました。この機会を逃すわけにはいきません。

 その出来事から間もなく、東京の表参道に、ブルブルくんグッズがメインのポップアップストアを開くことを決めました。

 場所は駅のすぐ近くで、なかなかの賃料です。しかし、天才には目先の金額ではなく、さらにその先の、ポップアップストアによって広がる可能性が見えていたのでしょう。交渉の末、12月の一カ月限定で場所を貸してもらえることになりました。