〔NY外為〕円急伸、156円台半ば(17日朝)

AI要約

17日午前のニューヨーク外国為替市場では、河野太郎デジタル相による日銀の利上げ要請発言を受けて円相場が急伸し、1ドル=156円台半ばになった。

河野氏とトランプ氏の発言により、円買い・ドル売りが加速。日米両国の要人から為替修正の要望が相次いだため、警戒感も広がっている。

米国の住宅着工件数は予想を上回ったが、市場の値動きは限定的だった。

 【ニューヨーク時事】17日午前のニューヨーク外国為替市場では、河野太郎デジタル相による日銀の利上げ要請発言を受けて円買い・ドル売りが加速した流れを引き継ぎ、円相場は1ドル=156円台半ばに急伸している。午前9時現在は156円50~60銭と、前日午後5時(158円26~36銭)1円76銭の大幅な円高・ドル安。

 河野氏は17日、米ブルームバーグ通信とのインタビューで、過度の円安を懸念しているとした上で、食料品やエネルギー価格などを引き下げるため日銀に利上げを求めた。一方、11月の米大統領選の共和党候補に指名されたトランプ前大統領は、前日公表された同通信とのインタビューで、米国はドル高により「大きな問題を抱えている」と発言した。日米両国の要人から、円安・ドル高の修正を求める発言が相次いだことで、海外市場では円買い・ドル売りの流れが加速。市場では、日本政府・日銀による為替介入を警戒する声も聞かれた。

 米商務省が17日の朝方に発表した6月の住宅着工件数は前月比3.0%増加の135万3000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の130万戸を上回ったが、値動きは限定的だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0940~0950ドル(前日午後5時は1.0894~0904ドル)、対円では同171円20~30銭(同172円57~67銭)と、1円37銭の大幅な円高・ユーロ安。