リオティント、鉄鉱石生産が増加-銅生産見通しは予想レンジ下限

AI要約

リオティント・グループは、ウェスタンオーストラリア州からの鉄鉱石出荷が増加した一方で、通年の銅生産量は予想よりも下回る見通しを示している。

中国の製造業回復と輸出の回復に支えられつつも、不動産セクターや内需などにはまだリスクが残っていると報告されている。

リオティントの株価が下落し、鉄鉱石価格の下落リスクについて懸念が広がっているが、銅事業の成長が一部補う可能性もある。

(ブルームバーグ): 鉱業大手の英豪系リオティント・グループは、5月の鉄道輸送中断と中国の需要低迷にもかかわらずウェスタンオーストラリア州からの鉄鉱石出荷が4-6月(第2四半期)に増加したと明らかにした。その一方で、通年の銅生産量は自社予想レンジの下限にとどまるとの見通しを示した。

リオティントは当局に16日提出した資料で中国について、製造業回復と「一段と底堅い輸出」に支えられているが、不動産セクターにはなお下押し圧力がかかっており、内需は「弱く」、一部の産業セクターで生産能力過剰のリスクがあると指摘した。

同社によると、銅生産量見通しは約66万トンにとどまる見通し。これは最大72万トンとしていたレンジの下限。米ユタ州にあるケネコット銅鉱山の操業が中断すれば、供給にしわ寄せがいくと見込んでいる。

同社の株価はこの日のシドニー市場で一時2.6%下落した。

ジェフリーズのアナリスト、クリストファー・ラフェミナ氏はリポートで、「リオ株には長期的な価値があるとみているが、鉄鉱石価格の下落リスクが懸念される。銅事業の成長と銅・アルミ価格上昇が、鉄鉱石値下がりによる悪影響を一部補うだろう」との見方を示した。

原題:Rio Tinto Iron Ore Output Rises, Copper Guidance Disappoints (2)(抜粋)

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