ゴールドマン自社株買い抑制、健全性審査受け-FRBに異議申し立てか

AI要約

米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループが米連邦準備制度理事会の年次ストレステスト結果を受け、資本増強の必要性が示唆されたため、自社株買いを減らす方針を決定した。

ストレス資本バッファーの増加により、自社株買いを4-6月の水準より抑えると発表され、取引や損失軽減への戦略的進展が説明された。

また、FRBに異議を申し立てた報道など、金融業界の動向が明らかになった。

(ブルームバーグ): 米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループ は、米連邦準備制度理事会(FRB)の年次ストレステスト(健全性審査)の結果、資本増強の必要性が示唆されたことを受け、自社株買いを減らす方針だ。

デニス・コールマン最高財務責任者(CFO)は決算関連のオンライン会見で、予想を上回るストレス資本バッファーを考慮し、「自社株買いを4-6月(第2四半期)の水準より抑える」と説明した。ゴールドマンは4-6月に35億ドル(約5530億円)相当の自社株買いを実施した。

デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「ストレス資本バッファーの前年比増加は、当行のビジネスの戦略的発展と、ストレス損失の強度軽減を目指す継続的進展を反映していないように思われる。こうした相違を踏まえ、その判断をよりよく理解するため、規制・監督当局と協議している」と説明した。

先月公表されたストレステストの結果、対象となった大手銀行31行は、いずれも逆境を持ちこたえる十分な自己資本を保有していると判断された。ゴールドマンについては「厳しい逆境」シナリオの下で、普通株式等ティア1(CET1)比率が他の複数の金融機関より悪くなると評価された。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズは、ゴールドマンに資本増強を迫るようなストレステストの結果を巡り、同行がFRBに異議を申し立てたと報じた。事情に詳しい複数の関係者から情報を引用した。

原題:Goldman to Curb Buybacks After Stress Test Requires More Capital、Goldman Sachs Challenges Result of Fed Stress Test, FT Says(抜粋)

--取材協力:Sridhar Natarajan、Max Abelson.

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