「居眠り」ですら罰金!? 日本人には信じられない海外の鉄道の「禁止ルール」たち

AI要約

日本の鉄道ではマナーとして当たり前のことが海外では罰金の対象になることもある。たとえば、飲食や居眠り、撮影などが禁止されている国もある。

ヨーロッパでは乗り越し精算ができないため、不正乗車とみなされて罰金の対象に。一方、撮影禁止も保安上の理由から行われている。

日本の鉄道事情とは異なる海外のルールを知り、海外旅行時には注意が必要である。

「居眠り」ですら罰金!? 日本人には信じられない海外の鉄道の「禁止ルール」たち

 日本の鉄道では、「さわがない」「携帯電話で通話しない」といった乗車時のルール・マナーがあります。このような決まりは、別の国に行けば変わるもの。海外では、日本では考えられないようなルールが存在します。日本人ならついやってしまいそうな、しかし海外では罰金などが科せられるルールをご紹介します。

車内の飲食で罰金

 日本でも、新幹線や特急ならともかく、通勤電車で堂々と飲食するのはマナーとして良しとされていませんが、それでも「禁止」と明文化されているわけではありません。しかし、中国や韓国、台湾、香港、シンガポール、タイなどでは、車内などでの飲食が禁止されています。「ここから先は飲食禁止」とゾーンが区切られていることもあり、かなり厳格に運用されているよう。罰金の対象ともなります。

 飲食が禁止となっている理由には、やはりマナー問題が挙げられるよう。一方、台湾では「食べかすを求めてネズミやゴキブリが集まる」という、暑い地域らしい理由もあるのだとか。

「乗り越し精算」で罰金

 ヨーロッパの鉄道は、日本とはきっぷ周りのルールが大きく異なります。「乗り越し精算」もその一つ。日本では目的地の手前までのきっぷを持っている場合でも、差額を支払えば下車できますが、ヨーロッパでは不正乗車扱いに。多大な罰金が科されてしまいます。

 なお、「海外では乗り越し精算は絶対にできない」と、日本以外の全ての国・地域で不可能だと説明されることもありますが、必ずしもそうではないよう。たとえば台湾では、日本と同様に、差額を支払うだけで乗り越し精算ができるようです。

「居眠り」で罰金

 アラブ首長国連邦の首都・ドバイを走るドバイメトロでは、車内や駅構内での睡眠が禁止されており、罰金の対象となっています。在ドバイ日本総領事館がドバイ道路交通庁に問い合わせたところ、「降りる駅を乗り過ごし終着駅に到着してもなお目覚めない等、眠っている状況が明らかであれば、罰金の支払いを求める」との解答があったとか。罰金は300ディルハム。日本円に換算すると、7月現在のレートでは1万3000円前後となります。

「撮り鉄」で逮捕!?

 日本で最近問題となっている「撮り鉄」ですが、これは主に撮影者自らの行動によるもの。現在の日本では、「鉄道を撮る」という行為自体が問題となっているわけではありません。

 しかし、海外の一部の国では、一部の車両・施設、あるいは鉄道全般が撮影禁止となっていることもあります。これは主に、保安上の理由。特に、貨物列車で兵器を輸送する軍用列車が日常的に走る国では、これが撮影されると安全保障上の問題につながることもあります。また、変電所などが撮影されると、テロを計画しているのではと疑われることも。場合によっては、観光客が駅のホームで記念撮影することすら禁止されています。日本で電車を撮影できるのは、まだまだ平和だという証拠です。