社外にもソフト育成プログラム デンソー、人材の裾野を拡大

AI要約

デンソーはソフトウエアに関する説明会を開き、社内のソフト開発人材の育成プログラムを社外提供する方針を示した。

将来の人材確保のために2030年までにソフト開発人材を5割増やす目標を掲げており、キャリアイノベーションプログラムによる職種転換支援も行っている。

林田篤上席執行幹部はソフト人材の重要性を強調し、ソフト開発の競争力向上を目指して取り組んでいる。

 デンソーは12日、東京都内でソフトウエアに関する説明会を開き、社内のソフト開発人材の育成プログラムを社外にも提供する方針を示した。モビリティ(移動体)業界全体のソフト開発人材の能力底上げや裾野拡大に貢献する。同社は2030年にソフト開発人材を23年比5割増の1万8千人に増やす目標を掲げており、将来の人材確保にもつなげる。

 同社は、社員のソフト開発への職種転換などを支援する「キャリアイノベーションプログラム」に取り組んでいる。すでに累計で200人以上がリスキリング(学び直し)し、ソフト開発を担当している。

 今後はソフト開発人材の育成のノウハウを標準化し、自動車業界に加えIT(情報技術)・ソフト業界、人材派遣業界などに広げる構想を描く。包括提携したNTTデータ(本社東京都)の育成の取り組みも参考にする。

 ソフト開発を担当する林田篤上席執行幹部は「ソフト人材が競争力を左右する」と話し、人材育成の重要性を強調した。