〔NY外為〕円、157円台後半=一時3週間ぶり高値(12日午前10時25分)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、円買い・ドル売りが進み、円相場は約3週間ぶりの高値を付けた。

市場では介入警戒感が続き、不安定な値動きとなっている。

米長期金利の動きや消費者調査結果により、円買い・ドル売りが続いている。

 【ニューヨーク時事】週末12日午前のニューヨーク外国為替市場では、米早期利下げ観測が強まる中、円買い・ドル売りが進み、円相場は一時1ドル=157円30銭台まで上伸し、6月中旬以来約3週間ぶりの高値を付けた。午前10時25分現在は157円85~95銭と、前日午後5時(158円83~93銭)比98銭の円高・ドル安。市場では、11日に政府・日銀による介入があったとの観測が出ており、この日も介入警戒感が続く中で不安定な値動きとなっている。

 ニューヨーク市場は、159円近辺で取引を開始。米労働省が朝方発表した6月の卸売物価指数(PPI)は前年同月比2.6%上昇、前月比では0.2%上昇と、伸びはいずれも市場予想を若干上回った。ただ、市場の早期利下げ期待が維持され、米長期金利の指標である10年債利回りが4.2%近辺で比較的落ち着いた動きとなったため、円買い・ドル売りが加速した。

 米ミシガン大学が発表した消費者調査によると、7月の景況感指数(暫定値)は66.0と、前月確報値(68.2)および市場予想(68.5=ロイター通信調べ)を下回った。1年先、5年先の期待インフレ率はいずれも前月確報値から低下。米長期金利が一段の低下で反応したため、円買い・ドル売り地合いが続いている。

 前日は、6月の米消費者物価指数(CPI)が予想外に下振れしたことを受け、円高・ドル安が進行。介入とみられる動きもあり、円は一時4円以上急騰した。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0890~0900ドル(前日午後5時は1.0862~0872ドル)、対円では同172円00~10銭(同172円57~67銭)と、57銭の円高・ユーロ安。