「なんで私が?」未経験からプログラミングスクールに通って転職を成功させた20代女性 後から知った意外な“採用の決め手”

AI要約

急速な技術革新によるIT人材不足の深刻さと、その対策としてのプログラミングスクールの活況。

未経験からプログラミングスクールに通った20代女性の実体験を通じて、転職事情に迫る。

プログラミングの新たなキャリア選択としての意義と課題について探る。

「なんで私が?」未経験からプログラミングスクールに通って転職を成功させた20代女性 後から知った意外な“採用の決め手”

 昨今AIやDXなどデジタル界に急速に技術革新が起こり、市場が急拡大するなかで労働力不足が深刻なIT人材。経済産業省が2018年に公表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」では、2025年に約43万人のIT人材が不足すると試算されており、このままでは国際競争力の低下につながると危ぶまれている。

 企業にとっても急務である“IT人材”の確保。売り手市場に呼応するようにIT人材の転職市場は活発化を続けており、ITエンジニア専門エージェント・レバテックの調査によれば、2023年12月時点でのITエンジニア・クリエイター正社員転職希望者数は前年同月比173%で過去最高をマークしたという。

 エンジニア職の求人増加を背景に、「未経験からエンジニアへ」「収入アップ」「副業にもピッタリ」などとうたうプログラミングスクールも多数開校している。だが、授業レベルや学費など、その実態はさまざまだ。また、意欲をもって入校しても、途中で離脱する人も少なくないという。

 はたして“未経験”からスクールに通った人の転職事情はいかなるものか。“プロから学べる”を売り文句にするプログラミングスクールに通い、成績は芳しくなかったものの、なんとか転職を実現させた20代の女性・田代さん(仮名)が、その実体験を話す。

 現在、神奈川県在住の田代さんは、九州出身。地元の国立大学理学部を卒業後、実家から通える保険会社で営業担当として6年間働いていたが、結婚を機に退職。新しく仕事を探す際、大学時代に授業で習ったプログラミングを思い出し、「エンジニアなら職に困らないだろう」という安直な考えでオンラインのプログラミングスクールに申し込んだ。

 まったくの未経験だが、志した動機についてAさんは、「リモートなど場所を選ばず仕事ができ、結婚後に産休・育休をとることがあっても、“手に職”は強いと考えた」と話す。