トーヨーの新作スタッドレス「オブザーブGIZ3」は名前の由来以上に高性能だった!制動距離が22%も短縮!?

AI要約

TOYO TIRE(トーヨータイヤ)がスタッドレスタイヤ「GIZ3」を発表。モデルチェンジサイクルが短いが、市場ニーズを満たす技術があると早期ローンチする姿勢を持つ。

「GIZ」の名前にはクルミの殻をコンパウンドに混ぜて雪面をひっかくようにするテクノロジーを象徴する意味が込められている。

最新のGIZ3では低温密着性アップやトレッドパターンの新デザインを採用し、氷上やドライ&アイス路面での性能が向上している。

トーヨーの新作スタッドレス「オブザーブGIZ3」は名前の由来以上に高性能だった!制動距離が22%も短縮!?

自動車に関する季節モノ商品といえばスタッドレスタイヤが代表だ。ともすれば、マーケティング優先で定期的にモデルチェンジしている商品…という印象があるかもしれないが、TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は「いいものができたらリリースする」という姿勢でスタッドレスタイヤを開発しているという。というわけで、前モデルとなる「GIZ2(ギズツー)」の誕生からわずか4年でモデルチェンジした新作「GIZ3」をアイススケートリンクで試走した印象をお伝えしよう。

REPORT:山本晋也(YAMAMOTO Shinya) PHOTO:TOYO TIRE

TOYO TIRESといえば、スポーツモデルからSUVまで幅広いファンを獲得しているタイヤブランドだが、そのスタッドレスタイヤに「オブザーブ」というサブブランドが使われるようになったのは、意外と最近で2014年からということはご存知だろうか。

それ以前、トーヨータイヤのスタッドレスタイヤは「ガリット」というサブブランドで展開していた。これはこれでクルミの殻をコンパウンドに混ぜることで雪面をひっかくようにグリップさせるという技術を直感的に伝える絶妙なネーミングだった。そのためか、初代オブザーブは「オブザーブ ガリット GIZ」という名前で登場した。

そして2020年には「オブザーブGIZ2」へと進化を遂げ、本年2024年にオブザーブ・シリーズの3代目として「オブザーブGIZ3」が登場する。このようにモデルサイクルが一定でないのは、トーヨータイヤが「市場ニーズを満たす技術が実現できたら少しでも早くローンチする」という姿勢で取り組んでいるからといえる。

ちなみに「GIZ(ギズ)」というアルファベットに込められた意味は「ガリット・アイス・究極(Z)」というもの。じつは最新のオブザーブGIZ3においてもクルミの殻をコンパウンドに混入するというトーヨータイヤ独自のテクノロジーはもちろん採用されている。

コンパウンド関連の新技術としては低温での密着性アップと効きの長持ちに貢献する「持続性高密度ゲル」や植物由来の素材を45%用いた「サステナグリップポリマー」などがトピックス。トレッドパターンの新デザインとしては氷上での縦性能に寄与する「ヘリボーンサイプ」やドライ&アイス路面でのトラクション性能につながるアッセンブルブロックなどがオブザーブGIZ3での注目テクノロジーとなっている。