F1タイヤテストに3チームが参加。ハースは来季デビューのベアマン、マクラーレンはシューマッハーを起用

AI要約

ピレリはF1タイヤの開発テストをシルバーストンで行い、雨の影響でタイヤ挙動の比較データを収集

3チームが参加し、合計474周を走行。雨の影響でスリックタイヤのテストを終えられず

ピレリはチームと協力して悪天候に適応し、タイヤの耐久性や性能評価に努めた

F1タイヤテストに3チームが参加。ハースは来季デビューのベアマン、マクラーレンはシューマッハーを起用

 F1イギリスGP終了後の火曜日と水曜日、F1タイヤサプライヤーのピレリは、今年6回目の開発テストを、マクラーレン、ウイリアムズ、ハースの協力のもと、イギリスのシルバーストンサーキットで行った。

 ポール・リカールとムジェロではフェラーリのみがテストを担当したが、ピレリは、トリプルヘッダーの直後のテストに3チームに参加してもらうことに成功した。シルバーストンはタイヤに非常に厳しいサーキットであることから、ピレリは、ハード寄りのタイヤに焦点を当てた作業を行う予定だったが、初日7月9日は完全に雨だったため、インターミディエイトタイヤのテストに切り替えた。この日は、タイヤブランケットの有無による挙動の比較も行い、タイヤを事前に温めることなく温度を上げる方法についてのデータも収集した。

 3チームが1台ずつを走らせ、初日は合計201周の走行が行われた。マクラーレンからは、メルセデスとマクラーレンのリザーブドライバーを務めるミック・シューマッハーが参加。53周を走行し、ベストタイムは1分37秒428だった。ウイリアムズで走ったのはレギュラードライバーのアレクサンダー・アルボンで、1分41秒116(86周)、ハースはテストドライバーのピエトロ・フィッティパルディにより1分42秒124(62周)というタイムをそれぞれ記録している。ただし、それぞれ走行時のコンディションが異なり、タイムに意味はない。

 翌10日は、午前中は雨が降ったものの、午後にはわずかな時間ながら晴れの時間帯もあった。前半はインターミディエイトとウエットタイヤの比較、午後にはスリックタイヤでの作業を行うことができた。この日の3台の合計周回数は273周で、タイムと周回数は、マクラーレンのランド・ノリスが1分30秒987(95周)、ウイリアムズのローガン・サージェントは1分32秒161(86周)、来年ハースからデビューが決まったオリバー・ベアマンは1分29秒481(92周)だった。

 ピレリ・モータースポーツディレクターのマリオ・イゾラは、2日間のテストを終えて、次のようにコメントした。

「今回、スリックタイヤのテストを予定し、シルバーストンのような非常に過酷なトラックで使用するためのコンパウンドの評価に重点を置くつもりだったが、残念ながら悪天候のためにプログラムを完了することができなかった」

「昨日はインターミディエイトで多くの走行を行うことができたものの、それでも路面コンディションが大きく変化したことを考慮してデータを分析する必要があり、一般的なコンディションでのテストではなかった。しかし天候をコントロールすることはできないので、適応するしかない。今回我々がチームと協力し合って行ったのは、まさにそういう作業だった」

[オートスポーツweb 2024年07月11日]